子犬があまりにも激しく暴れるので手におえない!と困ってしまうことはありませんか?
子犬はやんちゃで元気な方がよい、それはもちろんわかっているのです。
でも、暴れる子犬のしつけをどのようにしていけば良いのかわからなくなることもあると思います。
今回は、子犬が暴れる3つのありがちな場面での対処法としつけについて情報を共有したいと思います。
子犬が暴れる理由を考える
子犬は好奇心が旺盛でエネルギーに満ち溢れ、暴れるのも、ただ単純に遊んでいるだけかもしれません。
または、ストレスが溜まっていてそれを発散させている場合もあります。
エネルギーを発散させるのに必要な運動が不足していることなども考えられます。
暴れ始めると、部屋中を全力で走り回り、物を噛んで破壊するなどの行動が見られることもあります。
そんな時は、掴まえたくても逃げ回って掴まらなかったり、反対に突進してきたりすることも。
でも、常に動いていて落ち着きなく体を掻いたり、興奮しすぎて視点が定まってないなどが見られる場合、それはストレスの高い時の特徴のようです。
暴れる理由も様々ですので、それがどんな理由で起こるかを考えることが必要です。
子犬がケージの中で暴れる場合
ケージの中に入っている時に、中で激しく暴れるということもあります。
ケージの柵をガリガリ噛むこともあれば、床に敷いているペットシートや毛布なども噛み散らかし、見事にめちゃくちゃにしてくれることもあります。
クッションを破って中の詰め物を出してしまったり、飛んだり跳ねたり、鳴いてみたり吠えてみたりと大騒ぎしながら暴れる子犬がいます。
この理由の1つは、運動不足や遊びが足りなくてストレスが溜まっているということが考えられます。
もう1つ考えられるのは、子犬がケージに対し、自分がリラックスできる場所であるという認識が持てないことです。
子犬はケージに閉じ込められているという気持ちになって暴れるのかもしれません。
ケージに慣れていない子犬の場合、ちょうど人間の閉所恐怖症と同じような症状を示すこともあるようです。
閉じ込められた(と感じている)状況にパニックを起こし、ストレスが高まって、抵抗して大暴れしているという状態が考えられます。
なんとかしてそこから出ようとし、少し体の大きい犬種の子犬だとケージを破壊して脱出してしまうこともあるようです。
脱出するだけならまだ良いのでしょうが、そのような行動は事故に繋がることもありますので注意が必要です。
ケージやサークルの中に入れられるとパニックになって暴れる子犬の場合は、その場所が子犬にとって安全で安心できる特別な部屋であることを教えてあげるようなしつけをしなくてはいけません。
それは、子犬にハウスを教える、つまりクレートトレーニングというしつけのことです。
【クレートトレーニングの参考記事】
ケージの中は快適な居場所であり、中にいれば安心できる、落ち着くことができるとわかるようになると、暴れることなく過ごせるようになるでしょう。
その為にも、罰としてケージに「閉じ込める」というような使い方は絶対にしてはいけないのです。
そして、ケージに長時間入れたままにせず、十分に遊べる時間や飼い主さんとのスキンシップが取れる時間をもうけてあげましょう。
メリハリのある過ごし方ができるようにしてあげて下さい。
子犬をケージから出すと暴れる場合
子犬をケージから出した途端、全速力で部屋中を走り回って暴れるという行動は珍しいことではありません。
外に出た解放感や広い部屋への好奇心、十分に動き回れる嬉しさなど、溜まっていたエネルギーを一気に発散するかのように走って暴れるのです。
小さい子犬が猛スピードで走って暴れると、危ない!と思い掴まえたくなりますが、暴れる子犬はすばしっこくなかなか掴まりません。
飼い主さんが大声で追いかけまわせば、遊んでもらえていると思って一層テンションがあがり、暴れる行動に加速がついて興奮が止まらなくなってしまいます。
子犬が暴れる時には、飼い主さんは大声を出したり怒ったりせず、ただ危険がないように観察しながら、そっとしておきましょう。
普段から十分に運動が足りていて、子犬がストレスを発散できているなら、しばらくはしゃげば落ち着くはずです。
でも10分以上も暴れるようなら、その原因は普段からの運動不足やストレスが蓄積していることも考えられます。
すでにお散歩デビューしている子犬なら、散歩時間が足りているかということや散歩の質なども見直しが必要かもしれません。
少し景色の変わるようなコースを考え、日替わりで変えてみるなど、子犬の好奇心を満足させるような新鮮なお散歩の工夫をするのも良いと思います。
子犬は、走り回って暴れる時も障害物などはうまくよけているものなのですが、突進して勢いが止まらずに怪我をする危険もあります。
子犬の未熟な体は骨折もしやすく、頭を打撲するなどで重大なケガを負うことにも繋がりかねません。
ちょうど人間の赤ちゃんが歩き始めた時と同じように考えてみると理解しやすいですよ。
- 室内の危険物はなるべく少なくしておく
- 家具やドアの角の部分にぶつかっても安全なガードを貼る対策をする
などの安全確保の工夫を事前にしておくとよいと思います。
子犬の行動はどんな事故に繋がるかわかりません。
部屋をできるだけ見通しのよいレイアウトにしておくことも必要です。
そして、感電事故を防ぐためにも電気コードは整理してコードカバーを付けておくと安心です。
住環境を整えた中で、普段から子犬がエネルギーを発散できるように十分に遊んであげて下さいね。
上でも書きましたが、クレートトレーニングのしつけをしていない子犬に対して、暴れるからとケージに入れるのは逆効果になります。
ケージ内に入れられることが罰であるとか閉じ込められるといったネガティブなイメージを持たせてしまうのはよくないです。
エネルギーが有り余っているようでしたら、子犬のしつけ教室のようなところに通って一緒に遊んでみるのもよい刺激になると思います。
【参考記事】
飼い主さんと一緒にアジリティなどにチャレンジして、その中でしつけを行うのも楽しいと思いますよ。
【参考記事】
子犬が留守番中に暴れる場合
飼い主さんの留守中に物を破壊したり粗相したりゴミ箱をあさったりして暴れる行動には、分離不安と呼ばれる心理が隠れている可能性があります。
分離不安は、飼い主さんという、子犬が依存し愛着のある対象と離れることに対する耐え難い寂しさやストレスによって、精神的に不安定となる状態です。
【参考記事】
留守番で1人になった時、その不安から混乱して、不安との折り合いをつけるべく暴れるという行動を取ることがあります。
これはまだ軽いうちに何か対策をしなければ、重症な心の病に発展してしまうこともあるのです。
留守中に物を壊して暴れる行動を飼い主さんが帰って来てから怒るというのは、効果的なしつけではありません。
時間が経過してしまったことに対して怒っても、子犬には意味が正しく伝わらないのです。
そして待ちに待った飼い主さんが帰って来たら怒られる、と関連づけしてしまい、ますます不安が大きくなってしまいます。
分離不安の可能性が高い場合は、とにかく不安を取り除く対策が必要です。
飼い主さんが家にいる時と留守中のギャップをできるだけ感じさせない留守番の工夫が必要なのです。
- 出掛ける際にざわざわした慌ただしい雰囲気を作らない
- 留守の間にリラックスできる音楽を小さい音でかけておく
- 暗くなると電気が点くようにする
などの工夫を考えてみて下さい。
飼い主さんがいる時と留守の時、部屋の雰囲気に大きなギャップがあると子犬は不安を感じます。
留守番を特別なイベントにしないよう、さりげなく出かけて帰って来るという雰囲気をできるだけ作ってあげて下さい。
そして、留守番させる時には、子犬に留守番用の大好きなおもちゃをあげるようにするのも良いです。
【参考記事】
まとめ
たとえ手を焼く行動でも、子犬が暴れるのは大半が自然な姿であり問題行動ではありません。
ただ、子犬が暴れる理由を理解し、成長とともに問題が大きくならないようなしつけも必要です。
暴れる子犬を見守りながら、暴れても大丈夫な安全な環境を整え、子犬を事故や怪我から守ってあげて下さい。
最後まで読んで頂いてありがとうございました。
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