とろろが美味しい滋養強壮食材・長芋は犬の食べ物に大丈夫?

犬の手作り食レシピの中に、結構「長芋」という食材を見かけます。

長芋はとろろにするとおいしいあの芋のことです。

でも触ると手が痒くなったり、食べると口の周りが痒くなったりで、何となくアレルギーの原因になりそうな危ない気がしますが、犬の食べ物に長芋は大丈夫なのでしょうか?

今回は長芋を犬の食べ物にしてもいいのかについて解説したいと思います。

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長芋?山芋?似ているけど違うもの?

長芋なのか山芋なのか混同しがちで、違うものなのか同じものなのかもよくわからなくなりますので、ちょっと初めに整理してみますね。

山芋:日本原産の別名「自然薯」のことで、山に自生している。粘りが強くてとろろ向き。

長芋:日本で栽培されているが中国原産。水分が多く粘りは少ない。とろろにするとサラサラしている。

大和芋:長芋の仲間で中国原産。粘りが強くてとろろ向き。

全て「ヤマノイモ科」の芋ですが、似ているけど別物、また何よりも原産国が違います。

このうち一般的によく見かけるのは、ここで取り上げるあの長い形の長芋です。

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長芋の栄養素

長芋は、カロリーが65Kcal/100gあります。

栄養素は、ビタミンB1、ビタミンC、カルシウム、カリウムなどが豊富です。

また、特徴的なものでは、アミラーゼ(ジアスターゼ)という、消化酵素になるものが多く含まれていて、これがでんぷん質の消化を助けて、栄養の吸収を促進してくれる働きがあります。

このアミラーゼは、ある種の市販の胃薬(消化剤)などにも使用されている成分です。

そして、もう一つ特徴的なもので、長芋には独特の粘り成分が豊富に含まれています。

この粘り成分は、粘膜保護の作用があり、胃粘膜を保護して修復もしてくれます。

胃粘膜だけでなく目の粘膜、呼吸器系粘膜も強化するので、風邪などの予防の効果やアレルギーを緩和する効果が期待されています。

その他にも、細胞の新陳代謝に関わり、老化を防止する作用があります。

さらに、アルギニンという成分も含まれています。

アルギニンは、タンパク質の分解後にできる体内のアンモニアの代謝に関与する成分です。

タンパク質を多く摂る場合は、それだけ体内にアンモニアが増えるので、それを排出しなければならずに、アルギニンはその量に応じて必要となる成分です。

それだけでなく、アルギニンには血管を拡張させるなどの作用があり、また滋養強壮成分としても有名です。

長芋を触るとかゆくなる理由

山芋を触ると、付着した部分に特有の痒さが出て来ますよね。

また、食べる時にも何となく口の周りがムズムズするような感覚がありますが、あれはいったい何なのでしょう?

あの痒みは、山芋に含まれるシュウ酸カルシウム針状結晶というものによって起こる現象です。

シュウ酸カルシウムと言えば、尿管結石でよく耳にする成分ですがお聞きになったことはないでしょうか?

シュウ酸を多く含む食べ物(たとえばほうれん草などに多いです)を食べ続けると、シュウ酸と体内のカルシウムが結合してシュウ酸カルシウムになり、尿路系の結石の元となります。

そういう理由で、このタイプの結石ができやすい体質の犬の場合は、シュウ酸を多く含むものは避けてあげなければいけません。

しかし、山芋に含まれるその成分はシュウ酸ではなく、すでにカルシウムと結合してシュウ酸カルシウムになっている結晶成分です。

ちょっとややこしい話ですね。

シュウ酸カルシウム針状結晶は針のような形をしていて、山芋を触った時の痒みになるのは、これが皮膚を刺激する為のものです。

この成分は、中心よりも表面寄りの、皮に近いところに多く含まれていて、すりおろしたり皮を剥いたりすると、この成分が拡散されて皮膚を刺激するようになります。

山芋以外にもキウイ、パイナップル、里芋などにも含まれているようですが、そう言われてみると何となく共通の痒さがわかるような気がしますね。

この痒みは、当然、犬の皮膚や粘膜に触れた時にも同じように起こります。

犬に長芋は大丈夫?

栄養価が高くて良い食べ物のようなのに、そんなに皮膚に刺激のある成分が含まれているのなら犬に長芋は大丈夫なのか?ますます疑問がわいてきます。

調べてみると、これには両方の意見があるようです。

犬の食べ物に長芋は大丈夫とされていることの方が多いようですし、レシピが多いのもその前提と思われますが、食べてはいけない食材に長芋があがっていることもあります。

栄養素としては問題はないのですが、特徴のある成分を含んでいる為、条件付きと考えた方が良いかと思います。

実際に、犬の食べ物によいとされている場合でも、アトピー性皮膚炎などの皮膚疾患がある犬には避けるようにという条件があるようです。

長芋が付着して皮膚や粘膜を刺激することで、皮膚の状態が悪化するリスクがある為、そのような疾患がある犬には食べさせないようにした方が安全でしょう。

また、長芋はカリウムが多いので、腎臓疾患のある犬の場合も避けた方が無難です。

腎臓疾患で高カリウム血症になっている場合は、長芋に限らず、カリウムの豊富な食べ物は食べさせないようにしなければいけません。

しかし低カリウムの場合はその逆です。

腎臓疾患と言ってもいろんなパターンがあり、原因によって症状も違うので、そのあたりは獣医師に相談した方がよいと思います。

そして、尿路系の結石がある、またはできやすい犬に対しても意見が分かれるようです。

長芋のシュウ酸カルシウム結晶は、すでにシュウ酸が結合した状態で体内に入るので、体内でカルシウムと結合し石を作るわけではない、という意見と、やはり結石を作りやすいという意見。

どちらが正しいのか不明な場合は、やはり、このような病気がある犬の食べ物に長芋は避けた方が無難かと思います。

ただ、この結晶は酸に溶けます。(なので胃酸で溶けるとも言われています)

なので、皮膚に触れて痒くなる症状も、事前に薄い酢水やレモン水に浸し水洗いなどすれば、緩和する効果があるようです。

長芋は、加熱することによってその栄養成分が半減してしまいます。

長芋の大事な粘り成分もまた、特に熱に弱く、70度の熱で壊れてしまいます。

もし長芋の栄養素をフルに活かして犬の食べ物にしたいなら、生のままで、すりおろしたり細かく切ってごはんに混ぜてあげても良いでしょう。

栄養素よりも食いつきのトッピングにするなどであれば、加熱して使ってもおいしく食べてくれることと思います。

まとめ

人間の食べ物としては、元気になれる滋養強壮の食材として知られていて、健康に良さそうな食材の長芋です。

犬の食べ物としてはあまりポピュラーではないようにも思えますが、基本的には犬が食べても大丈夫です。

しかし、触ると特有の刺激があることやその成分の問題で、皮膚疾患のある犬や結石のできやすい犬は避けた方が良さそうです。

もしもそうでなくても、食べ物アレルギーというのはどんな食べ物にも起こりうるものです。

どの食材の場合も、犬が、その食べ物に対してアレルギー反応はないか?ということを観察してから食べさせるようにして下さい。

また、長芋には繊維質も含まれていること、カロリーの問題等もありますので、食べさせる量ももちろん気を付けて下さいね。

最後まで読んで頂いてありがとうございました。

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