子犬を家に迎えたら、教えることがたくさんありますね。
トイレの場所、おすわりやお手など、うまく覚えてくれるでしょうか?
子犬のしつけには、しつけに適した時期があります。
今回は、子犬のしつけの目的やいつから始めたら良いかなどについてご説明しますね。
子犬のしつけは人との快適な共存のため
子犬のしつけの目的は、問題行動を修正するため?
いいえ、そうではありません。
子犬の行動はどれをとっても問題となるものはないのです。
吠えたり、噛んだり、好きなところでおしっこをする・・・。
子犬の行動は自由奔放ですが、それらは本当にありのままの自然な姿。
犬という生き物にとってはごく当たり前の行動です。
それが問題行動とされるのは、人間と同じ環境の中で暮らしているからこそ。
犬が群れの中で暮らす時、そこにもルールは存在します。
子犬は、犬のルールを母親からしつけられたり、きょうだいとの関わりを通して、自然に身に着けていきます。
それと同じように、人と暮らす上で必要なルールは人が教えなければなりません。
もし、何のしつけもされず何も教えられなかったとしたら、そのまま成長した子犬は、人の暮らしのルールと無関係に犬の本能で行動するしかないのです。
そしてそのふるまいは、人との共存の中で、やがて問題行動と呼ばれるものになってしまうでしょう。
子犬時代は、体も小さく、何をしてもそれほど問題にならないかもしれません。
だけど成犬になって同じことをすれば、大きな問題になることがあります。
その代表的なものが噛む行為です。
人の生活空間で暮らす犬は、お互いに摩擦なく暮らすためのルールがあることを知り、身に着けていく必要があるのです。
それをストレスと感じないようにする為には、子犬の頃からしつけに慣れ、人と共存するのに望ましいふるまいを習慣化させておくことが大事です。
社会化期はしつけの開始に最適
迎える子犬は生後2ヶ月を過ぎていることでしょう。
その時期には、もう十分しつけを開始することができます。
子犬の生後2ヶ月は、社会化期という時期にあります。
母犬やきょうだい以外の存在を認識して、関わり方を覚える時期です。
好奇心も旺盛で、自分を取り囲む環境からの刺激を吸収しやすいのです。
生後2~3ヶ月頃がもっとも社会化のしつけに適していて、しつけを始めるのに理想的とも言えます。
犬の年齢を人間の年齢に換算すると、生後2ヶ月くらいは、1歳くらいの赤ちゃんということになります。
でも子犬の成長は人と比べてとても早いです。
生後半年も経てば、もう幼稚園に行く子供ほどの年齢になりますので、しつけが早すぎるということはありません。
また、しつけは最低限のルールを教えていくことであり、何か目的を持って訓練をすることとは意味が異なります。
生後4ヶ月くらいまで続く子犬の社会化期は、その時期にしかできないしつけを優先させるのがベストです。
社会化期は、子犬が外部刺激を受けながら、将来、恐怖やストレスを抱えることなく生きていけるように、生活の中で受ける刺激に慣れることが大事な時期です。
飼い主さんとの信頼関係を構築し、人と触れ合うことができ、これから遭遇する新しい世界にも楽な気持ちで挑んでいけるよう強い土台を作る、人で言うなら人格形成の時期のしつけです。
子犬の社会化について
「社会化」のしつけは、遊びやゲームを通して、子犬の生きていく環境や人間という存在に対する「信頼」と、「快」のポジティブなイメージをたくさん教えることです。
「飼い主さんと過ごすことは楽しいこと」
「飼い主さんは毎日おいしいごはんをくれる優しい存在」
「飼い主さんと一緒にいる環境は安心」
「人間と一緒に暮らすのは素敵なこと」
という、人と暮らす社会性を子犬に覚えこませます。
そして、様々な景色・音・他の犬や人との楽しい出会いをたくさん体験させて、子犬の豊かな感性を養います。
好奇心旺盛な時期に、飼い主さんに守られながら新しい刺激を一つずつクリアすることで、人を信頼し、これからの犬生を穏やかに生きられるステップにすることができます。
社会化ができているかそうでないかは、その後に子犬が出会うであろういろいろな出来事への適応力に大きく影響してきます。
社会化期には、厳しいしつけや不快なことをせずに、多くの楽しいことを経験させてやることを心がけて下さい。
迎えたばかりの子犬のしつけはいつから可能?
迎えたばかりの子犬には、全てが新しい環境でありとても大きなストレスがかかります。
体力もなく、ちょっとしたことでも命にかかわる事があります。
とてもデリケートな時期なので、しばらくはできるだけそっとして、必要以上に刺激せずゆっくり休めるようにしてあげて下さい。
少しずつ慣れてくるのは2週目以降くらいからになるでしょう。
いつからしつけを始めるかは、その子の健康状態や様子に合わせて焦らないことです。
子犬の甘噛みのしつけはいつから?
子犬の甘噛みは問題になることも少ないですが、しつけをせずに放置すれば成長してから重大な事故に繋がる危険があります。
甘噛みは、子犬のうちに矯正してあげましょう。
甘噛みが始まるのは、大体、生後3~4ヶ月くらいですが、甘噛みという行動が見られたら、いつからでもすぐにしつけを始められます。
子犬のおすわりのしつけはいつから?
おすわりは、子犬のしつけの中で急いで教えるものではないので、焦る必要はありません。
おすわりの体勢は、教えなくても自然にできる体勢です。
それと指示を結びつけることはそんなに難しいことではないので、いつからでもしつけはできます。
トイレのしつけなどを優先しながら、遊びの中でゆっくり教えていくことができればよいのではないかと思います。
まとめ
子犬のしつけは、子犬を迎え、環境に慣れてきたら開始できます。
しつけは、人と共存するために最低限必要なルールや、人と一緒に楽しんだり遊んだりできる方法を教えるのが目的です。
焦らず、そして飼い主さん自身も楽しみながら取り組んで下さい。
しつけはいつからということより、その子の成長に合わせるのが良いと思います。
最後まで読んで頂いてありがとうございました。
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