子犬を家に迎える時の月齢は生後2ヶ月くらいが一番多いのではないでしょうか。
トイレトレーニングは飼い主さんが苦戦することも多く、子犬のしつけの中でも重要なものです。
今回は、私も子犬から育てて来た飼い主として、生後2ヶ月の子犬のトイレトレーニングのコツについてお伝えしたいと思います。
子犬の生後2ヶ月はトイレトレーニングに適した時期
生後2ヶ月の子犬は本当に小さくて頼りなく、しぐさも子供というより赤ちゃんと呼んだ方がいい幼さです。
この頃の子犬は人間に例えると、1~2歳の子供と同じくらいです。
子犬は、生後2ヶ月くらいまで家族(母犬やきょうだい達)と一緒に過ごしています。
生後1ヶ月くらいになると、社会化の時期と呼ばれる時期に入ります。
母犬は、社会化期に入るまでは子犬を全面的に依存させます。
母乳を与え、子犬の体を常に舐めながら我が身を捧げるようにして一生懸命お世話してたっぷり可愛がります。
子犬は社会化の時期になると、家族との遊びやふれあいを通して、仲間との接し方などの社会性を身に着けながら成長します。
母犬は、子犬の成長に合わせて少しずつ子離れの準備をし子犬を自立させていくのです。
早すぎる時期に肉親と離されることは、その後の子犬の性格に影響し、情緒不安定や分離不安などの精神的な病に陥りやすいと言われています。
社会化のしつけが最適な時期は生後2ヶ月~3ヶ月です。
その時期の子犬は、母犬だけでなく周りの環境や傍にいる人間からの影響も受け入れやすくなるので、トイレトレーニングなどのしつけを始めるのもちょうど良いのです。
トイレトレーニングのステップアップは少しずつ
母犬に守られて過ごしてきた生後2ヶ月の子犬には、母犬から離されて違う環境に置かれるだけで大きなストレスです。
体力もなく、低血糖などを起こしやすく大変デリケートです。
生後2ヶ月の子犬には睡眠時間も17時間程度必要で、ほとんど眠って過ごしている状態です。
ですので、人間がかまいすぎると疲労しやすく、一旦体調を崩すと急変などもしやすいので控えておいて下さい。
子犬を迎えて1週間くらいの間は、食事とトイレシーツの交換などの最低限のお世話以外はできるだけそっとしておいてあげましょう。
自分のケージの中で、ゆっくり安心して休める環境を作ってあげて下さい。
ケージ内はトイレシーツを敷き詰め、どこで排泄してもいいようにしておきます。
生後2ヶ月くらいの子犬はトイレの回数も多く、おしっこはちびちびと1~3時間おきにします。
最初は自由に排泄していても、いずれ好みの場所が決まってきてトイレの範囲は固定されてきます。
それに合わせてシートの範囲を少しずつ狭め、トイレでないエリアを食事と寝床の場所にしてあげるとよいですよ。
家に迎えて2週目くらいになると、子犬も少し環境に慣れて来るでしょう。
落ち着いて来たら少しずつトイレトレーニングを進めていきましょう。
排泄に対して飼い主さんもリアクションしてあげて下さい。
シートの上で排泄すれば褒め、ご褒美にケージから出してあげましょう。
ご褒美付きで褒めるトレーニングを繰り返していくのです。
ケージの外で10分くらい遊ばせたらまた静かに中に戻してあげて下さい。
3週目くらいになったら子犬もだいぶん落ち着いて来てると思います。
それに合わせてトレーニングのステップアップをします。
ケージの近くで、飼い主さんの見守りのもとで遊ばせ、途中でトイレに誘導する試みをしましょう。
子犬がよくトイレに行くのは、食後・遊びの途中・寝起きなど、体が活動する時が多いです。
観察していると、トイレに行きたいサインがわかりますよ。
- ソワソワ落ち着かない
- くるくる回る
- 床のにおいを嗅ぐ
このような行動が見られたらトイレのサインかも?
トイレかな?というようなサインがあったら、トイレシーツの上に戻してみて下さい。
うまくトイレシーツの上で排泄すれば褒めましょう。
そして再びケージから出してあげましょう。
習慣づいてくれば、遊んでいてもおしっこの時にはトイレシーツに戻ることを覚えていきます。
ただ最初は成功率も低いかもしれません。
2割成功すれば良しくらいに捉えておいて下さいね。
トイレでないところで排泄していたら、飼い主さんが子犬をケージまで運び、途中からでもシートでできたら成功としましょう。
でも、あまり先回りして抱きかかえて運ぶ癖を付けてしまうと、自分で動線を覚える機会がなくなります。
失敗してもいいから、できる限り見守って待ってあげて下さいね。
トイレトレーニングの時に、排泄の合図になる言葉を一緒に教えておくとよいですよ。(「シーシー」など)
排泄の最中にいつも同じ言葉で声かけを続けてみて下さい。
するとその言葉がトイレを連想する合図になり、排泄の誘導ができるようになります。
うちの愛犬は、寝る前に「シーシーは?シーシーよ」と声掛けをすると、しばらくじっと私を見て、理解してトイレに行きおしっこしますよ。
これはそうやって教えたのです。
子犬のトイレは新聞紙でも代用できるが欠点あり
子犬のトイレは、市販のペットシーツが一般的です。
でもブリーダーさんの中には、新聞紙をトイレとして使っているところもあるようですね。
新聞紙の利点は何よりもコストが削減できることでしょう。
そして、新聞紙を使った場合はそのインクのにおいでトイレを覚えるという利点もあるようです。
新聞紙の使い方はそれぞれで、ペットシーツの下に敷いたり、新聞紙を重ねて使用し上から汚れた枚数だけはがしたりするようです。
短冊のように細く切ったものをトレーに入れて使用している画像なども見ます。
たしかに惜しみなく使えるのかもしれません。
ただ新聞紙には欠点もあります。
トイレシートのような吸収力がないために子犬の足がおしっこで濡れやすくなります。
さらに、子犬が成長してリビングなどで自由に行動するようになった時、置いてある新聞や同じようにインクのにおいのする紙類をトイレと誤認して、その上におしっこしてしまうこともあるようなので注意が必要です。
ペットシーツは種類も豊富にあるので、用途に応じて使い分ければコストダウンも可能ですよ。
処理のしやすさや清潔面などからも、やはり私はペットシーツの方をお勧めしたいです。
トレーニングの失敗にはこだわらない
トイレトレーニングには失敗しやすくなる原因があります。
- 子犬のにおいがある方がいいと思って汚れたシートは置いている
- 言葉で褒めるより撫でて褒めている
- 最初からケージの外で自由に過ごさせている
- 屋根なしケージで子犬を上から出し入れしている
犬は本来きれい好きで、汚れたトイレでは排泄したがらないこともあります。
うちの愛犬もそういう傾向があります。
汚れたシートは交換し清潔にしておかないと、トレーニングもうまくいきません。
また、褒める時にはしっかりメリハリのある言葉や態度で大げさ気味に褒めてあげて下さいね。
撫でるだけではうまく伝わってないかもしれません。
最初から自由にさせすぎたり、ケージの上から抱いて出入りさせていると、子犬はトイレまでの動線を覚えにくくなります。
場所を認識できるように行動を考えてあげて下さい。
生後2ヶ月の子犬は、トイレにしてもいい場所といけない場所の区別はつきません。
犬の本能から考えれば、寝床と食事する場所以外はどこでもトイレでかまわないのです。
それを人との暮らしに合わせて都合よく、習慣付けていくのがトイレトレーニングです。
粗相も繰り返せば習慣になってしまいます。
なのでできるだけ粗相の場面を作らないことが大事です。
粗相ばかりだと、成功して褒められる体験が少なくなり成功体験が得られなくなります。
トレーニングがうまくいく為には、成功体験の積み重ねが大事です。
排泄は子犬にとって気持ちよいこと。
気持ちよいことと成功して褒められることを結び付けていくのです。
そしてもし失敗しても怒らないであげて下さい。
生後2ヶ月の子犬には怒られる意味はわからないため、排泄そのものが悪いこととして植え付けられてしまいます。
そのようなネガティブなイメージを持たせず、トイレ=嬉しい体験というイメージを持てるようにトレーニングをしていきましょう!
まとめ
生後2ヶ月の子犬はまだ赤ちゃんです。
「トイレがうまくできなくて当たり前」とおおらかに構え、焦らずに見守りましょう。
外に出られるようになると外で排泄させる方が簡単に感じるかもしれませんが、外でしかできないようだと後々困ることもあります。
室内のトイレも根気よくしつけてあげて下さいね。
最後まで読んで頂いてありがとうございました。
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