犬のお漏らしは病気のサイン?知っておこう!原因と対策

犬が夜、寝ていた場所が、朝になったらおねしょしたみたいに濡れている?

犬のお漏らしがわかった時、飼い主さんも少しショックですね。

犬に、寝ながらお漏らしがあるなら病気が原因かもしれないので対策が必要です。

今回は、おねしょなども含めた犬のお漏らしの原因と対策について解説したいと思います。

お漏らしは無意識に起こる

お漏らしとは、本人の意識とは関係なく排尿が起こるもので、尿失禁のことを意味しています。

まさに、寝ている時に起こる「おねしょ」のような現象がお漏らしです。

犬が眠っている時に、無意識におしっこをしてしまう、あるいは、いつも少しずつ漏れ出てしまって、自分では止めることができない(止まらない)ような状況がお漏らしなのです。

  • 犬が歩いた後の床にいつも水滴が落ちていておかしいなと思ったら、それがどうやらおしっこだった!
  • 犬が寝ていた場所や犬のベッドは、犬が起きた後に何故かいつも濡れていて、それは寝ながらおしっこ(おねしょ)だった!
  • いつも足や腹部の被毛が湿っているが、どうやらおしっこが漏れているらしい・・・
  • 陰部が赤くなって炎症を起こしているのは、お漏らしが原因だったとわかった

飼い主さんが犬のお漏らしに気づくのは、上記のようなパターンが多いようです。

お漏らしの原因でまず考えるのは身体的な疾患

お漏らしという症状から考えられる病気は、とても多く存在しています。

膀胱炎をはじめとする尿路感染症などの炎症性疾患や尿路結石など、泌尿器系の病気の全てにお漏らしという症状はつきものと考えてもよいでしょう。

また、泌尿器と生殖器は密接した位置にある為に、子宮蓄膿症などの生殖器の病気も、お漏らしの原因になることがあります。

内分泌系(ホルモン)の異常が原因で起こるお漏らしもあります。

尿崩症という病気の症状である異常な多飲多尿などは、おしっこが多くなることでお漏らしの原因になりやすいのですが、病気であることが発見しにくく注意が必要です。

お漏らしの原因になる病気の種類は、オス犬とメス犬でも多少異なります。

それぞれに分けて挙げてみることにします。

お漏らしの原因になるメス犬の病気

♠先天的異常

子犬の時期から、特に他には症状もないのに、常にお漏らし現象が見られるような場合、生まれつき泌尿器系の器官(尿道、尿管、膀胱など)の奇形や異常が原因になっていることも考えられます。

その中でも、異所性尿管という疾患は、お漏らしを引き起こす原因となる代表的な奇形とされています。

異所性尿管は、本来なら腎臓から膀胱に繋がっているはずの尿管という器官が、膀胱ではなく尿道や膣に直接繋がっている奇形です。

そのために、腎臓で作られたおしっこを膀胱まで送ることができません。

膀胱はおしっこを一旦溜めるための臓器ですが、この病気では溜めておくことができない為、尿管から流れてくるままにおしっこが外に漏れ出てしまう、つまりお漏らしの原因になるのです。

異所性尿管をはじめとする奇形への対策は、可能な限り、外科的に手術で根治治療することが望ましいです。

しかし、犬の成長の様子や、他に合併症があるなどで手術が困難な場合は、対症療法的な治療しか手段はないということになります。

♠尿道括約筋機能不全

尿道括約筋機能不全という疾患には、先天性後天性があります。

本来ならば、不必要な時には尿道括約筋を閉めておくことができるはずなのですが、その筋肉の収縮機能が低下しているために、尿道が緩み、おしっこが漏れ出てお漏らしする状態です。

この病気になる原因は、ホルモンバランスとされています。

また、中型犬や大型犬に多いと言われます。

後天性に起こるこの病気について、避妊手術で卵巣を摘出したことによるホルモンのアンバランスとの関係が深いとされていました。

しかし、術後すでに数年経過してからの発症や避妊手術を受けていない犬にも発症は見られることから、最近では、必ずしも避妊手術との関連性はないと考えられています。

それよりも肥満や運動不足と、その犬の素因が重なることが原因であり、肥満はハイリスクと考えられるようになりました。

尿道括約筋機能不全の治療には、女性ホルモンの投与が有効であり、対策として、エストロジェンの内服が選択されます。

また、括約筋を強化するために、補助的な作用が期待できるサプリメントなどを併用する治療が主流になっています。

お漏らしの原因になるオス犬の病気

♦前立腺肥大

前立腺肥大は、人間で高年齢の男性の病気としてもよく知られている病気です。

高齢男性で、排尿困難という症状がある場合、まずこの病気を考えるほど多い病気です。

しかし、犬の場合では、同じ病気でも症状が異なり、排尿よりも排便困難として表れることの方が多いと言われます。

この病気は、加齢によってホルモンのバランスが崩れてしまうことが原因となり、前立腺が肥大して、その周囲にある神経などを圧迫することが、お漏らしや血尿などの原因にもなります。

前立腺というのは、尿道を囲む、精液の成分を作る副生殖器です。

前立腺肥大は、精巣から分泌されるアンドロジェン(雄性ホルモン)エストロジェン(雌性ホルモン)というホルモンのバランスが悪くなって発生します。

4~5歳の未去勢の犬の約半数に見られ、9歳以上の未去勢の犬ではそのほとんどに前立腺肥大が認められると言われるほど、オス犬には珍しくない病気です。

この病気の予防は、去勢手術が有効であり、犬に去勢手術をすることで病気の発生の予防対策になるということがわかっています。

治療は、去勢手術で精巣を摘出することです。

または、ホルモン剤(エストロジェン)を投与することで、雄性ホルモンを抑制しながら治癒を目指します。

♦前立腺膿瘍

前立腺膿瘍は、膀胱炎に併発していることが多く、細菌感染を起こして、前立腺に膿がたまる病気です。

血尿、膿尿、尿閉というおしっこをしようとしても出せないなど、その症状はお漏らしだけにとどまらず、病気がひどくなると前立腺が破裂してしまうこともあります。

そして、急変して危険な状態になる可能性もあります。

感染の原因になっている細菌に対して、抗生物質を投与する治療が主体ですが、前立腺の切除という手術が必要になることもあります。

お漏らしの原因になるオス犬メス犬に共通の病気

♣腫瘍(良性・悪性)

泌尿器の腫瘍ができて、それがちょうど尿管結石のようにおしっこの通り道を塞いでしまったり、神経を圧迫することによってお漏らしが起こりやすくなります。

♣膀胱炎

膀胱炎は、膀胱内の細菌感染によって起こり、血尿、頻尿、排尿時痛などの症状が見られます。

少量ずつのおしっこを何回もするようになりますが、残尿感などの不快な症状があり、おしっこが間に合わないことなどで、お漏らしの原因になりやすいです。

治療は細菌感染に対する抗生剤で、膀胱炎は慢性化させてしまうと治りにくく、結石を作る原因にもなりやすいので要注意です。

♣結石

尿路結石は、原因になる物質が結晶化して石ができたもので、その石がおしっこの通り道を塞いでしまいます。

おしっこの通り道が石によって部分的に詰まってしまうので、激しい痛みと共にスムーズにおしっこが出せなくなり、お漏らしの原因にもなりやすいです。

【尿路結石の参考記事】

>>頻尿や血尿で急変の危険?尿路結石はあなどれない犬の病気

♣神経障害

神経障害の原因になるのは、事故などによる脊髄損傷脊髄腫瘍です。

脊髄には排泄を司る神経がありますが、そこが障害されることによって正常な排泄ができなくなり、お漏らしも起こります。

神経障害は、排泄の感覚を得ることができないため、自分では排泄コントロールができない状態です。

その治療は、神経障害の原因になっているものに対して個別におこなわれます。

しかし、損傷してしまった神経は、まだ現在の医療では再生させることは困難であり、元には戻らないことの方が多いです。

対策として、飼い主さん側でおしっこのコントロールをしてやる必要があり、おしっこを体外に導き出すチューブの挿入なども必要になるかもしれません。

お漏らしの原因はストレスの場合もある

お漏らしは、明らかに身体的な病気が原因となっているものと、そうでないものがあります。

身体に原因がない場合は、精神的なストレスが原因ということもあります。

子犬には「ウレション」と呼ばれる現象が多く見られますが、これもお漏らしの一種です。

子犬の頃は過度の興奮でお漏らししやすく、それがウレションと呼ばれています。

また、犬にとって何か大きな恐怖に遭遇した時にも、お漏らしが見られることがあります。

犬の服従行動と呼ばれる行動の延長線上で、お漏らしが見られることもあります。

これらは、身体的に病気などの原因がある種類のお漏らしではありません。

犬が興奮しやすいとか、デリケートな性質であるなど、精神的に何か負荷(ストレス)がかかった時などにこのようなお漏らしは起こりがちです。

【参考記事】

>>子犬のうれしょんの理由が知りたい!それはしつけで治るもの?

>>困った!犬が粗相する時の対策 その原因はどこにある?

犬のお漏らしに気付いた時の対策

お漏らしの観察と記録をする

犬のお漏らしに気づいた時には、お漏らしに関する情報をよく観察し、記録しておくと良いと思います。

これらの記録は、医療機関を受診した時にスムーズに経過を伝える手段になり、診断の参考になります。

また、その後の変化を見る時に比較する為の基本の材料になります。

《お漏らしの観察事項》

  • 最初にお漏らしがあった年齢や時期
  • 去勢手術や避妊手術の既往
  • 飲水量とおしっこの量・性状(色やにおいなど)
  • お漏らし以外にトイレでも普通に排尿しているか
  • お漏らしが起こる状況と頻度
  • 今現在、病気の治療などで飲ませている薬
  • 他に何か体調の変化はあるか

お漏らしによる汚染対策

1.寝ている時にお漏らしがある場合の犬の寝床対策

犬が寝ながらお漏らしする時は、寝床が濡れないような対策が必要になります。

防水シーツトイレシートなどをベッドやベッド周囲に敷いて、シートで吸水できるような対策をし、お漏らしがベッドに染み込んでしまうことを避けてあげて下さい。

ただ、防水シーツの上に直接犬を寝せるのは寝心地が悪いと思います。

寝心地が悪いとその寝床で寝なくなりますので、工夫が必要です。

ベッドに防水シーツを敷き、その上から洗いやすくて肌触りの良いシーツを重ねると寝心地の改善になると思います。

高級ホテルなどでも、マットレスの汚染を防ぐ対策に防水シーツが敷いてありますが、あの寝心地を保っているのと同じ理屈です。

防水シーツは、人間用のおねしょパッド介護用品などでも対策可能です。

犬用よりも選択の種類が多く、入手もしやすいかもしれませんので、コストなどを考えながら、惜しげなく使用できるものを選ぶと良いのではないでしょうか。

2.犬の就寝前には膀胱を空にしておくための対策

犬を寝せる前には、必ずおしっこをさせるようにしましょう。

子供を寝かせる前に、トイレに行かせることと同じ対策です。

トイレの為だけの短時間で良いので、夜の散歩の回数を増やすか、室内トイレに誘導する習慣をつけてみるのです。

トイレは外でしかできない犬も多いですが、災害や飼い主さんの病気など、様々なアクシデントを考えた時、外でも室内トイレでも可能な融通の利く状態にしておいた方が、何かと便利です。

【室内トイレの利点についての参考記事】

>>犬の散歩は気持ちよく!トイレやリードのマナーは大事!

>>大型犬の飼い主必見!トイレトレーのはみ出し防止法!

3.防水シーツで対策が困難な場合は必要に応じておむつで対策

お漏らし対策には、最終的にはおむつという選択もあると思います。

お漏らしがある場合は、それだけで皮膚も汚れやすく、蒸れることで皮膚炎などの二次的な病気の原因にもなりやすいです。

おむつを使用するということは、お漏らしによる周辺の汚染対策にはなるのですが、犬の皮膚が汚染することは避けられるわけではありません。

おむつをすれば、使用していない時より観察がしにくい状態である、ということを前提に注意深く使用してあげて下さい。

おむつ使用時は、被毛や皮膚を清潔に保つことを意識し、決して長時間付けておくことのないようにしましょう。

おむつ交換の時は、温タオルで拭くか部分浴をするなどして、きちんと乾燥させ、皮膚のトラブルの予防対策をする必要があります。

また、おむつを装着しているといつもより暑さを感じることになりますので、その上での気温の調整などをしてあげて下さい。

【参考記事】

>>老犬介護で問題になる床ずれの3大要因とグッズ利用による予防法

>>犬のお漏らし対策 体にフィットするオムツを選んで快適に!

>>老犬のお漏らし対策 その原因と必要となる介護について

4.お漏らしの原因が身体の病気ではない時の精神面のサポート対策

お漏らしの原因に身体的な病気はなく、ストレスなどが原因と考えられる場合、犬のストレスの軽減や精神的に安定させる、極端に興奮させないなどの対策が必要になります。

あるいは、犬への接し方について、改善すべき点もあるかもしれません。

是非、その原因を見つけ出し、解決に導いてあげて下さい。

【犬のストレスサインについて】

>>犬が前足を噛む?犬のストレスサインに気づいた時の対処法

お漏らし対策に使えるシーツ

【防水シーツ ドッグケアパッド 速乾性】

こちらの防水シーツはサイズ展開3Lまであり、クッション性に優れて肌ざわりが良いシーツでおねしょ対策に使えます。

速乾性に優れた素材なので、ムレを防ぎ、洗濯もしやすくて清潔に保ちやすくなっています。

 

【3枚セット 防水シーツ【大判サイズ/フラットタイプ】】

こちらは人間の赤ちゃん用のおねしょシーツですが、サイズ展開が豊富で犬のお漏らし対策にも活用できます。

肌触りもよさそうでコストパフォーマンスも良いのでお得だと思います。

まとめ

お漏らしの原因には何かの病気があることも多く、それを発見する為の一つの症状であると考えて観察してみて下さい。

特に膀胱炎などは、犬にも多い病気の一つで、早期に対策すれば治療は決して難しいものではないです。

しかし、対策が遅れると、こじらせてしまい、尿毒症などの重篤な状態になることもあります。

【尿毒症とは】

>>犬の腎臓の重大な病気「尿毒症」末期症状にどう対処するか?

お漏らしは、常に皮膚の汚染の原因になり、それが別の感染の原因にもなりやすく、犬にとっても不快な状態を招きやすいので、いつも清潔で快適に過ごせるようにケアしてあげて下さい。

最後まで読んで頂いてありがとうございました。

【おすすめ記事】

>>犬の粗相に使える消臭剤 掃除の必需品!おすすめ7選

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