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長芋は美味しい滋養強壮の食材!犬の食べ物にする安全性は?

♦犬の食べ物
この記事は約6分で読めます。

長芋は、滋養強壮効果があることでよく知られていますが、犬の手作り食の材料としてもわりと見かけます。

でも触れると手が痒くなったり口の周りが痒くなったりと刺激がありますよね。

犬の食べ物にしても大丈夫なのか、ちょっと心配です。

今回は、長芋の栄養素と犬が食べても安全なのかについて情報共有します。

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長芋と山芋は似ているけど違うもの

長芋と山芋、呼び方が違うだけで同じものと思われがちです。

たしかに似ているのですが、これは別のものです。

 

山芋日本原産の別名「自然薯(じねんじょ)」のことで、山に自生している。粘りが強くてとろろ向き。

長芋:日本で栽培されているが中国原産。水分が多く粘りは少ない。とろろにするとサラサラしている。

大和芋:長芋の仲間で中国原産。粘りが強くてとろろ向き。

 

これらは全て「ヤマノイモ科」の芋です。

似ているけど別物で、何より原産国が違います。

このうち、一般的によく見かけるのは長い形の長芋で、今からお話するのはその長芋の話です。

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長芋の滋養強壮成分

長芋は、カロリーが65Kcal/100gあります。

栄養素は、ビタミンB1・ビタミンC・カルシウム・カリウムなどが豊富に含まれています。

長芋の特徴的な栄養素はアミラーゼ(ジアスターゼ)です。

アミラーゼは消化酵素の1つであり、でんぷん質の消化を助け、栄養の吸収を促進してくれる働きがあります。

これは市販の胃薬(消化剤)などにも使用されている成分です。

 

長芋には特徴的な独特の粘り成分が豊富に含まれています。

この粘り成分は、粘膜を保護する作用があり、胃粘膜の保護や修復をしてくれます。

胃粘膜だけでなく、目の粘膜、呼吸器系の粘膜も強化してくれるので、風邪を予防する効果やアレルギーを緩和する効果があると期待されています。

 

さらに、アルギニンという成分も含まれています。

アルギニンはアミノ酸の一種で(非必須アミノ酸)次のような作用があります。

 

  • 成長ホルモンの分泌を促し病気に抵抗する強い体を作る
  • 脂肪の代謝を促して筋肉を強化する
  • 免疫細胞のマクロファージを活性化させ免疫力をあげる
  • 血管を拡張させ生活習慣病を予防する
  • 肌の角質層を保湿してバリア機能を改善し乾燥による炎症を予防する
  • タンパク質の分解後にできる体内のアンモニアの代謝・排出に働き、疲労を回復させる

 

山芋には、ねばねば成分やアルギニンなどの特徴的な栄養素が含まれていることから、滋養強壮を高める食材として広く認識されています。

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長芋を触るとかゆくなる理由

山芋を触ると、山芋が付着した部分に特有の痒さが出て来ますよね。

また、食べる時にも何となく口の周りがムズムズするような感覚になることがあります。

あの痒みは、山芋に含まれるシュウ酸カルシウム針状結晶というものによって起こる現象です。

シュウ酸カルシウムと言えば、犬の尿管結石でよく耳にする成分です。

 

 

シュウ酸を多く含む食べ物(たとえばほうれん草などに多いです)を食べ続けると、シュウ酸と体内のカルシウムが結合してシュウ酸カルシウムになり、尿路結石の元の成分となります。

そういう理由からも、結石ができやすい体質の犬には、シュウ酸を多く含むものは避けてあげなければいけません。

 

 

ところが、山芋に含まれるその成分は、シュウ酸ではなくすでにカルシウムと結合してシュウ酸カルシウムになっている結晶成分です。

シュウ酸カルシウム針状結晶は、針のような形をしているので(肉眼では見えません)、山芋を触った時の痒みは、これが皮膚を刺激するからです。

この成分は、中心よりも表面寄りの、皮に近いところに多く含まれています。

すりおろしたり皮を剥いたりすると、この成分が拡散されて皮膚を刺激するのです。

この成分は山芋以外にも、キウイ、パイナップル、里芋などにも含まれているようで、そう言われてみると何となく、共通の痒さがあるように思います。

この痒みは、犬にも同じように、皮膚や粘膜に触れた時に起こります。

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犬の食べ物に長芋はNGとする意見もある

栄養価が高くて良い食べ物なのに、皮膚に刺激のある成分が含まれている長芋は、犬の食べ物にするには賛否両論あるようです。

長芋は犬の食べ物にしても大丈夫という意見の方が多いようで、実際にレシピも多いのですが、犬が食べてはいけない食材に長芋が挙げられていることもあります。

栄養素としては問題ないのですが、特徴のある刺激成分を含んでいることから、ここは条件付きと考えた方が良いと思います。

犬の食べ物にも大丈夫とされている場合でも、アトピー性皮膚炎などの皮膚疾患がある犬には避けるという注意が加えられていることもあります。

長芋が付着すると、皮膚や粘膜を刺激することはわかっているので、皮膚の状態がデリケートな犬の場合、避けた方が無難と考えた方がよいかもしれません。

 

 

また、長芋はカリウムが豊富なので、腎臓疾患のある犬の場合にはやめておいた方が良いと思います。

腎臓疾患は高カリウム血症を起こしやすいので、血液中のカリウム値が高い犬には長芋に限らず、カリウムの豊富な食べ物は食べさせてはいけません。

 

 

そして、尿路結石がある、またはできやすい犬に対しても、意見は分かれるようです。

長芋の刺激物質、シュウ酸カルシウム結晶は、すでにシュウ酸がカルシウムと結合した状態で体内に入るのであって、体内のカルシウムと結合して石を作るわけではありません。

そのような理由で食べさせても問題ないとする意見と、やはり結石を作りやすいので避けるべきという意見です。

どちらが正しいのか不明な場合、必ずしも犬に必要性はないのだから、いつでもリスクは避けた方が無難と私は思います。

ただ、この結晶は酸に溶ける性質があり、胃酸で溶けるとも言われています。

そういった性質を利用して、皮膚に触れて痒くなる症状も、事前に薄い酢水やレモン水に浸し水洗いすれば緩和できますので、お料理の時の参考に覚えておくと便利です。

長芋は、加熱することによってその栄養成分が半減してしまいます。

長芋の大事な粘り成分もまた熱に弱く、70度の熱で壊れてしまいます。

もし長芋の栄養素をフルに活かして犬の食べ物にしたいなら、生のままですりおろしたり細かく切ってごはんに混ぜてあげるのが効果的です。

栄養素より食いつきのトッピングとして使うのであれば、加熱して使うとおいしく食べてくれると思います。

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まとめ

長芋を犬が食べても大丈夫です。

しかし、含まれている独特な成分などから、長芋を犬の食べ物にする時は持病などを考え、条件付きでと捉えておいた方がよいです。

健康な犬であっても、食べ物アレルギーはどんな食べ物にも起こりうるので、食べさせる時はご注意下さい。

また、カロリーの問題等もありますので、食べさせる量ももちろん気を付けて下さいね。

最後まで読んで頂いてありがとうございました。

 

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