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【しつけの基本】子犬とアイコンタクトできる時期と方法

♦子犬のしつけ
この記事は約7分で読めます。

子犬のしつけには、アイコンタクトが必須です。

子犬と目と目を合わせて、アイコンタクトが取れるしつけをしましょう。

子犬とのアイコンタクトはしつけの目的だけでなく、実は飼い主に思わぬベネフィットをもたらしてくれることがわかりました。

今回は、アイコンタクトの方法や可能になる時期、それによって起こる素晴らしい効果についてお伝えしたいと思います。

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アイコンタクトは意思疎通の手段

アイコンタクトとは、視線と視線を合わせることですよね。

では、子犬のアイコンタクトのしつけとは何でしょう?

それは、偶然に目が合うのではなくて、子犬が飼い主の指示で視線を合わせられるようになることです。

子犬が飼い主さんに注目できれば、その後の指示に集中させるためのスタンバイができるようになります。

アイコンタクトにより集中力がアップするので、飼い主の指示もきちんと聞き分けられるようになるのです。

アイコンタクトは、飼い主と子犬のコミュニケーションの基本です。

これからしつけをしていく過程で、飼い主とアイコンタクトがうまくできることがスタート地点です。

 

さらに、子犬はこれから飼い主と一緒に外に出る機会も増えます。

その時も、アイコンタクトを取り飼い主の指示を聞きながら行動すれば、屋外の危険も回避することができます。

行動の制止が必要な合図も、アイコンタクトが取れていれば子犬にスムーズに伝えられるからです。

 

例えば、外に出ると他の犬にも会うことでしょう。

ここで知っておきたいのが、犬同士が視線を合わせる行動は、飼い主とのアイコンタクトとは違って、別な意味を持っている可能性があるということです。

友好的なアイコンタクトとは真逆の、敵対を意味する危険なにらみ合いが犬同士には存在することがあります。

そんな場面に遭遇したとしても、飼い主の指示でこちらのアイコンタクトの方へと気をそらすことができれば、緊張した状況を作らずに済みます。

 

何よりも、飼い主を見つめているその目は、愛しい以外の何物でもないですよね。

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幸せホルモン《オキシトシン》で満たされる

アイコンタクトで築くことができる犬と人間との信頼関係についての研究がなされ、そこには科学的に根拠があることが2015年に証明されました。

 

ヒトとイヌの共生は1万5千年から3万年前に始まるとされている。従来イヌはヒトの最良の友と言われてきたが、その両者の絆は科学的な研究対象として扱われて来なかった。

今回、両者の関係性が、哺乳類の母子間に共通に認められるような、オキシトシンと視線を主としたアタッチメント行動のポジティブループによって促進されるものであることを明らかにした。このポジティブループはオオカミとでは認められなかったことから、進化の過程でイヌが特異的に獲得したものであることも明らかとなった。

このようなヒトとイヌの異種間における生理学的な絆形成の存在は、イヌの優れた社会的能力を示すものであるとともに、イヌと生活環境を共有するヒトの社会の成り立ちの理解の手がかりになることが期待される。

本研究は麻布大学、自治医科大学並びに東京医療学院大学の共同研究で行われ、Science(2015年4月16日号)に掲載予定である。

出典元 https://www.azabu-u.ac.jp/topics/2015/0417_2502.html

 

オキシトシン:脳下垂体後葉から男女関係なく分泌されるホルモンのことで、特に出産後の時期などに盛んに分泌される 

 

出産後や赤ちゃんへの授乳の時期などに、赤ちゃんと密着する行為によって、母親の体内にはオキシトシンというホルモンが多量に増えます。

このホルモンが増えることで、さらに愛着行動が高まっていきます。

そして、これが母親と赤ちゃんの関係を深めるのに重要な役割を持ちます。

赤ちゃんとの関係以外では、スキンシップ、マッサージ、リラックスする場面での会話などでもオキシトシンは分泌されます。

オキシトシンは素晴らしい作用をするホルモンで、これが増えるとストレスが減り、幸せな気分に包まれるのです。

そのことからこのホルモンは幸せホルモンとも呼ばれています。

 

上記の共同研究で、愛犬とのアイコンタクトにおいて、幸せホルモン「オキシトシン」が飼い主側にも愛犬側にも増えることが実証されたのです。

つまり、犬と飼い主のコミュニケーションは人間の母子と同様であるということが証明されました。

犬と飼い主の関係は、人の母子ほど高度なものであると言えるでしょう。

子犬とアイコンタクトを取ることで関係が深まり、子犬は飼い主に対して安心感と信頼を持つことができるようになります。

飼い主もリラックスして子犬と接することができ、関係性が深まればしつけもスムーズに進められるはずです。

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アイコンタクトのしつけの方法

アイコンタクトのしつけは、子犬の名前さえ決まれば、その時期からさっそく始められます。

アイコンタクトはどのしつけよりも優先して教えてあげて下さい。

名前を呼べばすぐに飼い主とアイコンタクトが取れるようにするのです。

その為に大事なことは、子犬が自分の名前の響きに対し、ポジティブなイメージを持てるようにすることです。

 

「この音の響き(名前)は嬉しいことが起こるサイン」

 

目と目が合うことは偶然の賜物ですが、その偶然をご褒美と関連づけてインプットさせましょう。

ですので、しつけの方法は子犬の名前を呼んでからご褒美をあげることです。

これを繰り返していると、名前を呼ばれることは何かいいことが起こる合図と認識するようになります。

 

そして、次に、名前を呼んだらアイコンタクトするしつけをします。

ご褒美のおやつを準備して、子犬の名前を呼びます。

名前を呼ばれた子犬が飼い主を見て偶然にアイコンタクトができたら、すぐに褒めてご褒美をあげましょう。

目が合うタイミングで褒めないと意味がないので、タイミングを大事にして下さいね。

子犬が名前を呼ばれてアイコンタクトできるようになったら、次のステップに進みましょう。

 

ご褒美を飼い主の目の位置とは離したところに掲げて子犬の名前を呼びます。

子犬が飼い主よりもご褒美の方に視線が逸れる設定にしておくのです。

それでも名前を呼ばれてアイコンタクトが取れたら、褒めてご褒美をあげて下さい。

しつけを繰り返し、アイコンタクトできるようになれば、もっと難しい状況でのしつけに進んでよい時期です。

 

屋外での散歩時に、同じようにやってみましょう。

屋外では、子犬にとっては魅力的な興味深い情報が、視界や音としてたくさん入って来ます。

そんな環境でも、飼い主が名前を呼べば注目できるようにしつけをしましょう。

ご褒美も、おやつという具体的な物から少しずつ、言葉やスキンシップにシフトしていけるとよいです。

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名前を呼んで嫌なことをしない

子犬の名前を呼んでおいて怒鳴りつけるなど、名前を呼んだ後に子犬に嫌なことをするのはNGです。

子犬が、自分の名前を呼ばれることを恐怖や不快の前兆と覚えないようにして下さい。

名前に対するイメージが悪くなってしまうと、名前を呼ばれるたびにそこに結びつくようになってしまいます。

そして、呼ばれると怖がるなど、アイコンタクトもできなくなる原因になってしまいます。

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まとめ

オキシトシンは人間の産科分野でも重要なホルモンで、母子のスキンシップの鍵になります。

産後に授乳の刺激で分泌が良好になり、それが子宮を収縮させてお母さんの回復を促すと医療の中では常識的に知られています。

人と犬のアイコンタクトでオキシトシンの名前が出て来るのは、個人的にもとても興味深いです。

愛犬への愛しさは、人の母子関係と同等だったのですね。

最後まで読んで頂いてありがとうございました。

 

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