『犬の十戒』~犬との約束~にGo!
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犬の健康診断はなぜ必要?経験からあらためて感じた理由

♦犬の体と寿命
この記事は約8分で読めます。

犬に特に病気もなく、年をとっても健康であれば、それが飼い主にとっても一番うれしいことですよね。

いくつになっても年齢を感じさせないほど元気な犬もいます。

元気印の犬は、よほど目立つ症状が出てこない限り、体調の変化に気付かないことが多いかもしれません。

今回は、愛犬の健康診断を受けた時のことを書きたいと思います。

愛犬は、健康診断で心臓の重大な病気が発覚しました。

我が家の経験をもとに、犬の健康診断が必要な理由をお話したいと思います。

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私の愛犬が健康診断を受けた経緯

私の愛犬は、もともとてんかんという病気を持っています。

1歳くらいの時に発症し、以後はずっと定期的に通院して薬を継続しています。

通院は、平均するとだいたい1ヶ月~2ヶ月に1回という頻度です。

 

 

受診時は、毎回体重測定、全身を触診や視診でチェック、聴診器で心音聴取してもらい、定期的に血液検査も受けていました。

なので、特に「健康診断」という形で診察を受けたことはありませんでした。

シニアは7歳を区切りに考える

犬のシニア年齢の区切りは、一般的に7歳と考えます。

 

【犬の年齢の数え方(人間年齢への換算)】

 

ドッグフードなどを見るとわかりやすいですね。

シニア用のフードは7歳~と区切られていることが多いと思います。

我が家の犬は、2018年の時点で7歳になっていました。

毎日見ていて、あまり意識したこともなかったですが、いつのまにかもうシニア犬の仲間入りをしていました。

定期通院で健康診断を知った

2018年11月、その日は定期通院日でした。

愛犬が通院している病院では、ちょうどシニア健診の強化月間というキャンペーンが行われているようでした。

正直なところ、7歳になった愛犬も私の中ではまだ若い犬という感覚でした。

持病はあっても、発作さえ起こさなければ他は健康と思っていたのです。

薬の副作用なども血液検査でチェックし、特に異常なデータはありませんでした。

診察時に主治医から、7歳なのでいい機会だし健診を受けてはどうかと勧められました。

キャンペーン中だからという理由もあったと思います。

シニア健診に該当しているという意識も薄かったですが、主治医が勧めるならと、2018年12月7日に予約を入れました。

それほど必要性は感じてはいなかった

愛犬は、てんかん発作さえ起こさなければ、よく食べて活気もあり元気でした。

普段から何か気になる症状があるわけではなかったのです。

主治医が勧めてくれるので、安心の為にという軽い気持ちでした。

何か病気が発見されることなど、全く想像もしていませんでした。

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愛犬が受けた健康診断メニュー

そこの病院ではたまたまシニア健診という名前でしたが、人の医療とは違うので、これは病院ごとに違うメニューが作られていると思います。

年齢ごとや値段ごとの設定で、必要な検査はほぼ網羅してあるでしょうが、受ける時には内容をよく確認して下さいね。

血液検査

血液検査では、貧血等の異常、肝機能、腎機能、甲状腺疾患、血糖値などを知ることができます。

甲状腺の項目以外は、定期的に受けているものとあまり変わりません。

愛犬は、血液検査では特に異常値はありませんでした。

胸部レントゲン検査

レントゲン所見から、気道の形状や肺の異常などがわかります。

愛犬は日常的に逆くしゃみがよく見られ、あまり呼吸がスムーズではないようだったので、過去に気管虚脱疑いでレントゲンを撮ったことがあります。

過去のレントゲンでは特に異常なく、気道の狭い犬種なのでこういうふうになりやすいのだろうと言われていました。

今回も気道の閉塞などの異常はありませんでした。

 

心エコー検査

今回の目玉は、心エコー検査でした。

腹部エコーはわりといろんな検査に広く用いられますが、心エコーは少し高度な検査です。

これがセットになっているのはお得というキャンペーンでもありました。

愛犬は、心臓と腹部のエコーを受けました。

そして、これが結果的に今回の健康診断の最大のメリットでした。

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健康診断で病気が判明した

心臓病・僧帽弁閉鎖不全症

愛犬には、心臓に異常があることが判明しました。

僧帽弁閉鎖不全症」という病気があることがわかったのです。

 

 

1~2ヶ月に1回、通院のたびに心音を聴取してもらい、これまでに心雑音を指摘されたことなどありませんでした。

心雑音は僧帽弁閉鎖不全症の典型的な症状の1つです。

もちろん心雑音があればとっくに精密検査を受けていたでしょう。

でも愛犬には心臓病を思わせるような症状は何もなく、私は心臓病のことを心配したこともありませんでした。

 

しかし愛犬はこの病気の好発犬種です。

年齢的にも、この病気が出てくる可能性はおおいにありました。

それにも関わらず、他人事と考えていた私の想像力が足りなかったと思っています。

小型犬と暮らしている飼い主さんは、この病気のことを是非頭に置いていて欲しいです。

小型犬には本当に多い病気です。

 

僧帽弁閉鎖不全症は進行性の病気で、薬を開始する時期によっても予後が左右されます。

心不全になる前に見つけられたことだけでも不幸中の幸いかもしれません。

ただ進行の早さには個体差があり、うちの子の場合、すでに心臓の血液の異常な逆流が高度に認められ、すぐに内服開始になりました。

腎臓と膀胱の異常・尿路結石

腹部エコーでは、腎臓に腎嚢胞(じんのうほう)という異常所見が認められました。

これ自体は、原因不明ですが経過観察するしかありません。

ただ、尿路系に何らかの異常がある可能性がありました。

改めて、翌月に腹部エコーと尿検査を行い、尿は細菌感染の兆候が見られ、膀胱結石が判明しました。

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健康診断を受けなかったら

愛犬の治療方針

膀胱結石の種類は、薬や食事で溶けるタイプと溶けないタイプの結石があります。

溶けない石は、大きくなって詰まってしまうと重症化し、緊急手術による摘出が必要になります。

 

 

人は、体外から超音波で石を砕く治療方法がありますが、犬にはありません。

特にチワワのように小さい犬は、石が尿道を簡単に塞いでしまいとても危険なのです。

主治医はそれをとても心配し、食事療法を厳しく指導されました。

すぐに食事内容を見直したおかげで、食事療法で2カ月後には石が消失しました。

うちは本当にうまくいったと思います。

尿もきれいになりホッとしました。

体質的な素因もあるので、再発していないか今後もエコー検査で観察していきます。

 

心臓病の方は、心臓の負荷を取るために血管を拡張させる薬がまず開始になりました。

そして、2020年には強心薬が開始になりました。

今後も病状に合わせて増量するなどの微調整をしていくことになるでしょう。

僧帽弁閉鎖不全症は、薬だけで治すことはできません。

進行を遅らせることはできても完全に止めることはできません。

薬による治療は消極的な治療法であり、積極的な治療は僧帽弁の外科手術です。

それもまだ一般的な治療法ではなく、手術可能な医療機関は限られていて、かなり高額な手術になりますので、多くは内服でうまくコントロールしていくしかありません。

ちなみに手術は人の同じ病気では標準治療になります。

症状は病気が進行してから現れる

愛犬にシニアの健康診断を受けさせなかったら、どうなっていたでしょうか。

心臓が悪いことは考えてもなかったので、かなり進行しないと気づかなかったのではないかと恐ろしくなりました。

おしっこも何か症状があったわけではないので、なかなか結石に気づかなかったと思います。

あれほど頻繁に7年も定期的に通院していたのに・・です。

何も症状が出てないものは、見当もつかないのが当然かもしれません。

そして、何も症状がない、その段階でスクリーニングするのが健康診断です。

元気だと思っていて、安心の為に受けてみた健康診断がこのような結果になり、私は大変ショックでした。

それでも、治療が間に合わないようなことにならずに見つけることができ、本当に良かったです。

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健康診断が必要な理由のまとめ

愛犬は持病を持っていることで病院とは縁が深く、そのために安心しているところもありました。

通院先にはCTなども揃っていて、何かあれば検査はいつでもできると思っていたのです。

他の検査はわりとこまめにしてきたけれど、心臓エコーはやはりこの機会ならではのことでした。

心雑音と心臓の所見が比例しないということも、ここで思い知らされました。

見た目の元気と体の状態は違うのです。

犬は我慢強いのでその傾向は強いでしょう。

健康であまり病院に縁がない子などは特に、健康診断は必要と思います。

最後まで読んで頂いてありがとうございました。

 

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