口臭が気になる犬の歯周病 歯磨きケアで歯石の付着を予防しよう

犬の口臭は、普段はそれほど気にならないものですが、あまり強いのはやはり病的と考えるべきでしょう。

歯石がたくさん付着しているとか、あるいは歯周病などの病気がある可能性があります。

犬の歯磨きや口腔ケアは、普段からの習慣がないとなかなか難しいかもしれません。

今回は、犬の歯周病と口腔ケアの工夫について解説します。

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歯周病は「歯垢・歯石・細菌」が原因になり発生する

人にもある歯周病と犬の歯周病は同じもので、「歯槽膿漏」とも呼ばれることがある口腔内の病気です。

歯周病は、歯の周囲にある歯肉、歯根膜、歯槽骨、セメント質などの組織全体の炎症を指します。

歯や歯肉の間には、歯垢(プラーク)が付着し、それを放置すると歯周組織に細菌感染が起こり、炎症の原因になります。

口腔内には実に数多くの細菌が存在していますが、この歯垢は細菌の塊とも言えるものです。

歯垢を取り除かずにいると、やがて唾液中のカルシウムが沈着して、堅い歯石になって歯にこびりついてしまいます。

この歯石は細菌の住処となり、歯垢(プラーク)がますます付着しやすくなって炎症が悪化します。

歯周病は、炎症が歯肉だけにとどまっている歯肉炎の段階もあれば、進行すると、歯と歯肉の間に深いポケットを作り、歯槽骨や歯根膜にまで炎症が及んで、骨を溶かしてしまう状態にもなります。

歯槽骨が溶けてしまうと、歯は根元がぐらついて脱落してしまいます。

歯を失うことにより、食事などの生活の質の低下に繋がるだけでなく、口腔内の深刻な細菌感染は全身の臓器にも影響します。

飲み込みがうまくいかなくなって誤嚥性肺炎を起こしたり、歯周病菌が血管内に血栓を作りやすいことから、心筋梗塞などの心疾患、脳梗塞などの脳血管疾患などとも関わりが深く、口腔内という局所だけの問題ではなくなってくる危険性があります。

犬の8割は歯周病予備軍

歯周病のある犬は大変多く、高齢になるほどにその割合も増えていきます。

アニコム損害保険株式会社のグループ会社が過去に発表した歯科検診の結果からは、780頭の犬のうち76.3%に歯垢や歯石の付着があり、それは3歳以上の犬の80%で見られ、歯周病の予備軍と言えるでしょう。

さらに6歳以上の犬の26.5%に口腔内のトラブルがあるということがわかっています。

犬の歯周病の発症率の平均は1.4%で、3歳過ぎから加齢に伴って上昇し、10歳では3.2%となることがわかりました。

グループ会社のアニコム パフェ株式会社が、マース ジャパン リミテッドと共同で関東の動物病院を支援し実施した犬の「歯科健診」(※)の結果では、健診を受診した犬780頭のうち76.3%に歯垢の沈着・歯石が見つかりました。

年齢別の集計では、3歳以上の犬の80%以上に歯垢の沈着・歯石が確認され、「歯科健診」の結果では、飼い主が気付いていない歯周病の予備軍が多いことがわかります。

 さらに、口臭も加齢とともに増加しており、特に6歳以上の犬の26.5%に口臭がみられ、4頭に1頭が口腔内にトラブルを抱えていることがわかりました。

出典元 アニコム損害保険株式会社 https://www.anicom-sompo.co.jp/news/2010/news_0100528.html

犬の歯には歯石が付着しやすい

歯周病とは逆に、犬が虫歯になったという話はあまり聞かないのではないでしょうか?

周囲を見渡しても、虫歯の治療をしている犬というのはいないと思います。

これは、犬の口腔内が、PH8.3前後の弱アルカリ性で、5.0~6.8前後で中性~弱酸性の人の口腔内とは違うことによります。

虫歯の原因になる菌は、酸性に近いほど活性化し、アルカリ性になるほど繁殖できないということが、犬に虫歯がほとんど発生しない理由です。

しかし、その分、歯周病の原因になる歯垢は、犬の口腔内では早期(歯垢が溜まってから5日以内というスピード)で石灰化して、歯石になってしまうという特徴があります。

歯石が多く付着してしまうことは、歯垢が溜まる場所が増えることになり、歯周病のリスクが高くなるのです。

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口臭は歯周病の代表的な症状

歯周病の症状の1つに口臭があります。

これは、溜まった歯垢や歯石のにおいと細菌感染の炎症による排膿などのにおいで、腐敗臭とも言うような強い悪臭です。

ただ、口臭の原因になる病気は、歯周病だけとは限りません。

歯周病も、感染が深い部位にまで広がって、上記した全身性の病気や髄膜炎などの重篤な状態になってしまうことがある病気ですが、口臭は、さらに深刻な口腔内の病気の症状の可能性もあります。

歯周病以外の口臭の原因

病気以外の口臭の原因としては、人もそうですが、口腔内が乾燥して唾液が濃縮している場合などです。

体内に水分が不足している時や、暑くてパンティングが多く見られるような状況では、口腔内は乾燥し、口臭の原因になります。

一方で、病気が原因の口臭では、口腔内に腫瘍が発生している場合の症状として認められるようになります。

【口腔内腫瘍についての参考記事】

>>犬の口の中にできる良性腫瘍と口腔癌の種類について

>>犬の口や眼球の腫瘍 メラノーマ(悪性黒色腫)の症状と余命

そして、口腔内の問題だけでなく、消化管などの内臓から発生するにおいが口臭になっていることもあります。

人でも、胃の調子が悪い時に口臭があることがあると思いますが、犬にもそれはあります。

また、イレウス(腸閉塞)を起こした時などには、口臭は独特の便臭になります。

さらに、肝疾患による高アンモニア血症腎疾患による尿毒症などでは、独特なアンモニア臭が発生します。

【肝臓と腎臓の疾患の参考記事】

>>犬の腎臓の重大な病気「尿毒症」末期症状にどう対処するか?

>>肝機能検査の数値の異常 肝臓・胆のうに多い犬の病気

口臭の原因にはこのような重篤な疾患の可能性もあり、単純に口臭が強いというだけの問題ではないこともあるので注意が必要です。

いつからの口臭なのか、常にあるのか、それとも急に始まったのかなどは重要な情報です。

犬も普段から歯磨き・口腔ケアが必要

歯周病を予防するには、歯石を蓄積させないということが何よりなので、普段からの歯垢の除去が大事です。

犬も、口腔衛生を保つためには、私達のように歯磨き習慣をつけることが必要なのです。

犬の口腔内では、歯垢は3~5日くらいですぐに歯石になってしまうので、せめて3日に一回、できるのなら毎日の歯磨き習慣にできるとベストです。

歯石になってしまうと、もう普通の歯磨きで取り除くことができなくなるからです。

歯磨きの実際

中には、歯ブラシでおとなしく歯磨きさせてくれる犬もいると思いますが、歯磨きに慣れていない状態でいきなり口の中を触るのは、かなり難しいかもしれません。

歯磨き習慣を付けるならば、子犬の頃から少しずつ口を触られることに慣れさせて、段階を踏み、恐怖感を持たないように習慣づけておくことが必要だと思います。

歯ブラシを入れられるのは嫌でも、口を触られることさえ抵抗がなければ、指に巻いた歯磨きシートなどで歯を拭くというケアはできるようになります。

しかし、これまで歯磨き習慣がなかった場合、今更であっても、やはり口を触るというところから少しずつ始めるしかありません。

おもちゃでもおやつでも良いので、何かご褒美になるもので遊びながら、口に触られるということを受け入れられるように習慣づけていって下さい。

決して「嫌なこと」とインプットされることのないように、無理強いはしないようにしましょう。

歯磨きのペーストは、犬が好きなフレーバーのものなどが市販されていますし、歯磨き専用のシートも簡単に購入できます。

ペーストは、使っても使わなくても良いと思いますが、犬用のペーストは人用のとは違ってそのまま食べても問題なく、犬には美味しいらしいのです。

犬が喜ぶようなら、ご褒美のようにペーストを使うのも手段だと思います。

もしガーゼを使う時は、繊維が残らないように注意が必要です。

 

《ビルバック 犬猫用 C.E.T.歯みがきペースト 70g》

↓のペーストは、フレーバーが4種類あり、うちの愛犬はこれのチキンフレーバーを使ったことがあります。

歯磨きペーストというより、おやつ感覚でおいしそうでした。

 

歯磨きが無理な時にはこんな工夫を

おそらく、歯磨きが無理という子も多いと思いますが、それはそれで工夫する方法はあります。

手軽に歯磨きガムを与えているという飼い主さんも、多いのではないでしょうか。

おもちゃにも、ロープなどが付いた、噛むタイプのおもちゃなどは歯垢を落す目的のものもあります。

飲み水に滴下するだけで口腔内が清浄に保てるクリーナーや、口腔内にスプレーするだけで良いクリーナーもあります。

 

《リデンタ ReDenta ウォータープラス》

↓飲み水に混ぜるだけでケアできる歯磨きウォーターです。

 

歯周病対策・「ラブリービー」

歯周病とは口腔内の感染症です。

原因菌を増やさない為にも、口腔内の菌のバランスを良くして、善玉菌を増やしておくことが歯周病予防の重要な対策の1つと考えられています。

これは、腸内細菌を整えるということと同じ意味を持ちます。

そこで開発されたのが、こちらの生きた乳酸菌であるブリス菌「ラブリービー」です。

《↓ペット用ブリアン「ラブリービー」↓》

これは、人間の子供用の乳酸菌歯磨き粉として話題になっている「ブリアン」という商品のペット用で、歯科医師推奨の乳酸菌です。

子供用歯磨き粉はそのまま食べられるようになっていますが、ラブリービー食事に混ぜて食べさせるようになっています。

口腔内と共に腸内細菌も整えてくれるので一石二鳥で、無味無臭なので、食事の味が変わることはありません。

個包装で使い切りタイプですので、保存もしやすそうです。

口腔内も腸内も、常在菌の菌叢をいかに良い環境に保つかが重要だと思います。

《↓「ラブリービー」の詳細はこちら↓》

Lovely B

まとめ

犬も年齢と共に口腔内の環境が悪化しがちになり、歯周病で歯が抜けてしまうことや、あるいは治療で全部抜かなくてはならなくなるようなこともあります。

犬も、早い時期から歯の健康と維持を考え、きちんとケアしてあげることが大切です。

とは言っても、私達と同じようにこまめに歯磨きするのはやはり難しいことも多いです。

歯磨きだけにこだわるのではなく、対策グッズを大いに活用していくと良いでしょう。

最後まで読んで頂いてありがとうございました。

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