サラダや漬物などにするとシャキシャキしてその食感が美味しいきゅうり。でも、はっきり言って味もあまりはっきりしないし、ちょっと地味な野菜にも思えます。
きゅうりはギネスブックに世界一栄養の低い野菜としてその名前が載っているのだそうです。
ギネスブックに載るほど栄養がないのでしょうか?ちょっときゅうりが気の毒な気がします。
きゅうりはどんな食べ物?犬の食べ物としてはどうなのでしょうか?
きゅうりは栄養がない野菜?本当?
きゅうりがどんな野菜なのか、どのような栄養が含まれているのかを調べてみました。
こちらは100gあたりの含有量です。
カロリー14Kcal
ビタミンC14mg
カリウム200mg
カロテン330㎍(皮の部分)
ビタミンK34mg
他にもカルシウム、葉酸、食物繊維など含まれていますが、どれも特に多いわけではありません。
多いと言えるのはカリウム、カロテンあたりでしょうか?カロテンは中の実ではなく、濃い緑色の皮の部分に含まれています。
カリウム、カロテン、ビタミンKなどは、骨の代謝や免疫力向上などに有効な栄養素です。
しかし、この数字を見て特徴として目立つのはそのカロリーの低さかもしれません。
世界一栄養がないと言われる代わりに、カロリーも世界一低いと言われています。
きゅうりの成分はほとんど水で、その構成の95%を水が占めています。
夏の暑い日などに食べておいしいと感じるのも、そのみずみずしさからでしょうね。
きゅうりの原産地はネパールのヒマラヤ山麓、インドでは3000年以上前から食べられているそうで、やはり暑い地域では昔から水分として重宝されていたようです。
きゅうりは、ウリ科きゅうり属の淡色野菜で、その仲間にはメロンがあります。
そう言えば、味の薄いメロンという気がしないでもないですね。
私達が普段食べている緑色のきゅうりは、実は未成熟な実であって、成熟するまで待つと黄色になるのだそうですが、そうなると苦みと酸味が増えて食べにくくなるようです。
栄養がないと言われますが、今はきゅうりに含まれているホスホリパーゼという名前の酵素が、脂肪分の分解酵素として注目されています。
きゅうりを犬の食べ物にできる?
きゅうりは犬が食べても大丈夫です。
それも生で食べさせることができる手軽な食べ物です。
しかし、それほど栄養価が高い食べ物でもないので、きゅうりをわざわざ食べさせた方が良いというわけではないです。
もし飼い主さんが食べているきゅうりを犬が欲しがった場合などは、わけてあげてかまわないですし、もし犬が好きなようであれば食べさせても良いです。
きゅうりは、水分が多いので水分がわりの犬の食べ物になります。
水をあまり飲まない犬は意外と多いのです。
ドライフードをメインで食べている場合は、食べ物に含まれている水分が少ないので、水分をしっかり摂らせてあげる必要がありますが、準備してもうまく飲んでくれないこともあります。
そのような時には、水分をたくさん含んだ食べ物で補給してあげる工夫もよい方法ですが、きゅうりもほとんど水分でできた食べ物なので、水代わりには良いと思います。
そして、カリウムが豊富なので利尿作用もあり、水分と共に過剰なナトリウムを体外に排出してくれるという効果があります。
過剰なナトリウムを排出することによって血圧を正常に保て、病気の予防になります。
さらに、水分の摂り方が足りない場合、尿量が減ることで尿路系の流れが滞り、結石などができやすくなります。
水分補給する時にきゅうりは適した食べ物と言えるでしょう。
また、きゅうりは体を冷やして体温を下げる効果がありますので、暑い季節には良さそうです。
水分補給して体温を下げる食べ物であるきゅうりは、暑さに弱い犬のおやつに適しているかもしれません。
低カロリーのきゅうりは、おやつとして食べさせたとしても肥満の心配もあまりしなくてすみます。
犬に食べさせるにあたっての注意
きゅうりを犬の食べ物にする時は、アレルギーがないことが前提になります。
これはきゅうりに限らず何でも、犬に初めて食べさせる時には少量から試して、その食べ物にアレルギーがないことを確認するようにして下さい。
きゅうりはウリ科の野菜なので、同じウリ科のもの、たとえばカボチャやメロンなどにアレルギーがある場合はきゅうりにもアレルギーがある可能性があります。
逆に、きゅうりにアレルギーがあるとわかった場合は、それらの食べ物にも同じように反応する可能性があります。
もしもアレルギーがあるとわかったら食べさせないようにして下さい。
また、きゅうりは硬いので丸飲みすると喉に詰まって危険です。
犬は食べ物をよく噛まずに丸飲みすることも多いので、そのまま飲んだとしても安全な形と大きさにしてから食べさせて下さい。
そして、人間の食べ物を取り分けてあげる場合には犬の食べ物には味付けしないようにしましょう。
人間はドレッシングやマヨネーズを使うと思いますが、犬にあげる物にはそういうものが付着しないように気を付けて下さい。
塩もみなども決してしないで、そのままあげて下さいね。
ところで、きゅうりに含まれているある成分が問題視されることがあります。
アスコルビナーゼと呼ばれる酵素成分なのですが、この酵素は体内のビタミンCを破壊すると言われています。
犬の場合、外から摂らなくても自分の体内でビタミンCを作ることができるのですが、病気治療中や高齢の犬、またストレスなどがかかることによってそのビタミンCも不足しがちになると言われています。
必要ないという説もある一方で、食べ物によってビタミンCを補うことも有効であるとされているのです。
きゅうりにもビタミンCが含まれていますが、それを破壊する酵素も含まれているので、多量に食べさせ過ぎることはよくないことです。
アスコルビナーゼだけの問題ではなく、適量を守ることは大事なことですので、カロリーが低いからと食べさせ過ぎることだけは注意して下さい。
適量は、小型犬であれば、だいたい3cmくらいとされています。
それを安全な大きさに小さく切るなどしてから食べさせて下さいね。
きゅうりを使った犬のご飯
きゅうりのアスコルビナーゼというビタミンCを破壊する酵素は、酢と反応させることで働きを弱めることができるようです。
料理に少量の酢を使うか、薄い酢水にさっと晒して水洗いするなどしてもいいかもしれません。
きゅうりが食材になったおいしそうな犬の手作り食を見つけましたので、ご紹介してみますね。
こちらのレシピは、寒い季節にはあまりピンとこないかもしれませんが、夏場の暑い時などにはおいしく食べてもらえそうです。
【犬用・蒸し鶏ときゅうりでバンバンジー風 】
料理レシピ
材 料(1匹人分)
1. とりのささみ 20g
2. きゅうり 10g
3.ごま ひとつまみ
4.りんご酢 小1/3作り方
1.ささみは水を振り、ラップをしてレンジで30秒~45秒くらい加熱します。
2.冷めたら、細かく裂きます。
3.きゅうりは千切りにして、2と合わせ、3と4を上からかければ出来あがりです♪
まとめ
いかがでしたか?
きゅうりは、犬の食べ物として食べさせても特に問題ない野菜ですが、特に栄養素が際立っているわけではありません。
でも、あまり水を飲まない犬には、水分補給のおやつとして食べさせることができますので、適量であればきゅうりを食べさせて良いです。
ただ、きゅうりには体温を下げるという作用もあり、食物繊維も含まれているので、食べさせ過ぎると体を冷やしすぎたり、消化不良を起こすことにもなります。
くれぐれも食べさせ過ぎないようにして下さいね。
最後まで読んで頂いてありがとうございました。
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