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雑種は長生き?犬の寿命は雑種の方が長いと言われる理由

♦犬の体と寿命
この記事は約6分で読めます。

犬は雑種の方が丈夫で長生きとはよく言われることです。

「雑種犬の寿命が長い」根拠は何なのか疑問に思ったことはありませんか?

また、「ミックス」と表現される犬と雑種との違いって何でしょう?

今回は雑種犬の定義と寿命について調べてみたので、みなさんとも情報共有したいと思います。

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結論から言うと雑種とミックスは同じ

雑種の反対語は「純血種」です。

純血種は、その犬種に近い種類の犬をかけ合わせ、長い年月をかけて別な一つの犬種を確立させた種類です。

純血種として公認されている犬は、国際畜犬連盟(FCI)という団体のデータ(2013年調べ)では343種類もあるそうです。

しかし国際的には公認されていても、日本のジャパンケンネルクラブ(JKC)という団体の基準になるとぐんと減り、登録数は194種類

そして、それらの団体に非公認の純血種の犬もいるそうです。

非公認の純血種の犬種とはいったい何なのか、ちょっと意味がわからないですが、基準がこのように曖昧なところがあります。

そもそも純血種も、最初は違う種類をかけ合わせて一つの犬種を作り出しているために確立されるまでは雑種だったわけで、始まりはみんな雑種なのです。

では、雑種とは何かというと、雑種とは2種以上の違う血統が入った犬のことです。

最近は、「ミックス」と呼ばれて別枠扱いされている犬も多くなりましたが、分類によればミックスも雑種に入ります。

「○○のミックス」という名前で値段が付けられているような場合、その両親はそれぞれ純血種であり、人間による意図的な交配という条件はあるそうですが、それは公認の基準ではないのです。

それでもそのように意図的に作られたミックスは、どの犬種の雑種かということは明確なので、親の血統がわからない一般的な雑種とは区別されるのです。

このように作られたミックスは、ハーフ犬、デザインドッグ、ハイブリッド犬というように、(人間が勝手に付けた)いろいろな呼び方があります。

そして、「純血種よりも成長の過程が想像しにくいので、飼育上級者向けの犬種」という付加価値(?)までこじつけて高値で販売されていたりします。

私も実際にそれを目にしたことがあります。

このような形で販売されるミックスは、純血種よりも高級な扱いをされ、高額であることが少なくありません。

このようなミックスは最近とても多く、需要があることがわかります。

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雑種の寿命と長生きの理由

雑種の犬が長生きと言われるのは、実はたしかに根拠もあるのです。

それは次のようなものです。

  1. 本来、自然界においては、弱い遺伝子は淘汰され強い遺伝子が生き残ることができ、雑種は強い遺伝子だけを引き継いだ子孫である。
  2. 純血種は原産国があり、その環境に合わせて作られた犬種なので、違う環境には弱い。雑種は環境に適応できるように変化しながら生き残ってきたので、環境に対して柔軟性がある。
  3. 純血種は限られた頭数の中で犬種の理想的な姿を固定させるために、血統の近い犬の交配になりやすく、遺伝性の病気などのリスクも高い。(このような近親交配は問題視されている)

雑種犬の寿命は、中型犬であれば10~14歳くらいと言われ、その犬の体格などから判断した平均寿命と考えられます。

雑種は上記のような理由で、健康体を保ちやすく飼育がしやすいということから寿命を全うしやすい=長生きというイメージなのではないでしょうか。

体格から見た寿命は、大型犬より小型犬の方が長いのが一般的です。

それは、内臓の大きさと体格の比が関係していて、例えば、大型犬は体の大きさに対して心臓が小さく、それだけ心臓にかかる負担が大きくなり、寿命に影響すると考えられるのです。

しかし小型犬の場合でも、より小さい体格を不自然に作り出すことによって、病気を抱える犬も多く、寿命にかかわります。

前述した純血種同士からのミックスの場合は、純血種である親の犬種のかかりやすい病気などもあるので、それもミックス犬の寿命に影響するでしょう。

こうなると、それぞれにリスクはあるので、一概に雑種が長生きとも言えないでしょう。

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雑種犬が優れているところ

雑種犬でも、親が純血種で犬種が明確な場合は、成長した時のおおよその姿がイメージできるのではないでしょうか。

そうでない場合は、はたしてどのような犬に育つのかがわからないということが楽しみにもなります。

ただ、大きさも想像がつかない点は、マンションなどで飼える犬の大きさを制限されている場合、厳しい条件になり、それは雑種の短所とも言えるかもしれません。

環境や目的に合わせて飼う犬を選ぶ必要があるのなら、成長後の姿がイメージしやすい純血種の方が無難ということにはなります。

そうでなければ、強い遺伝子を引き継いだ雑種は、抵抗力も強くて健康体であることが多く、犬種が持つ遺伝病などの心配も比較的少ないです。

犬種ごとの独特の性質の偏りなどもないので育てやすいことも多いのです。

その育てやすさや強さから寿命を全うできる個体が多く、結果として長生きすることになるのではないかと思います。

動植物の生命力については、雑種強勢という言葉があります。

これは、異なる2品種以上の組み合わせで生まれた雑種は、それぞれの遺伝子の欠陥を他方からカバーされるために遺伝的に強くなり、繁殖力、抵抗性なども優れているという原理のことを指します。

そういう意味でも、雑種の犬の生命力は強いと思われ、実際の寿命というよりも雑種の生命力の強さというイメージから長生きであると言われているのでしょう。

雑種の犬は、自然界の中で、淘汰されることなく生き残った強い遺伝子を引き継ぎながら生まれてきた犬と言えます。

ただ、流行のミックス犬においては、分類は雑種であっても、その繁殖に人間が介入しています。

そこには流行やお金になるという理由で、珍しい形の犬を作り出すことだけを目的としたいいかげんな繁殖も存在しています。

悪質な繁殖者によって、遺伝的な病気など考慮されずに無理に作りだされた犬は、必ずしも健康とは言えない現実を飼育者は知っておくべきです。

純血種を親に持ち、人間が繁殖させたミックスの場合は、やはり親の持つリスクを引き継ぐことが少なくないです。

しかも、あり得ないような組み合わせで繁殖させていることもあり、健康上のリスクが純血種より高まることもあるのです。

このような雑種は純血種と同様の問題を持つと考えていた方がよいと思います。

 

まとめ

雑種であっても純血種であっても、犬の寿命を左右するのはその環境にもよるところが大きいのです。

適切な食事、その犬に合った運動、そして飼い主さんが犬の健康にいかに関心を持っているかということ全てが、その犬が長生きできる要素です。

そもそも犬は自分が純血種か雑種かなど自覚してなく、それにこだわるのは人間だけです。

飼い主さんからたっぷりと愛情を注がれ、適正な飼育環境を与えられることが、その犬の寿命を全うさせ、長生きさせることに繋がると思います。

最後まで読んで頂いてありがとうございました。

 

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