『犬の十戒』~犬との約束~にGo!
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犬が散歩中にてんかん発作を起こした時の対処方法

♦ストレス/脳神経
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てんかん発作は時間や場所を選ばず、いつどこで起きるか予測がつきません。

散歩中に外にいても起こる可能性があります。

もし犬が散歩中にてんかん発作を起こしたら、どのように対処すればよいのでしょうか?

今回は、散歩中の犬のてんかん発作に対し、飼い主ができる対処についてお伝えしたいと思います。

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犬のてんかん発作のきっかけになるもの

のてんかん発作は、その犬ごとに発作のきっかけになるものがある場合もあります。

飼い主さんにも何となく、愛犬の発作のきっかけはこれではないか?と見当がついていることもあるかもしれません。

  • 季節の変わり目で気圧が不安定な日々が続く
  • 来客があり賑わって興奮していた
  • 雷や花火などの爆音や突然の大きな音による恐怖
  • 疲労の蓄積
  • テレビやフラッシュの光の点滅

などは、てんかん発作を引き起こすきっかけになりうるものです。

人間のてんかんと同様、心身のストレスや疲労・興奮・刺激などが発作のきっかけになると考えられます。

なので、てんかんと診断されている場合は、できるだけストレスのかからない安定した状態を保って穏やかに生活させることが大切です。

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てんかんと気圧の関係

てんかんに気圧が関係することは、てんかんの犬の飼い主さんの中では結構知られている話ではないでしょうか。

台風など、気圧の変化がある時には、私達も何となく頭痛がするとか関節が痛いとか、元々持っている慢性の症状が悪化して不調を感じることもありますよね。

気圧が変化するということは空気の圧力が変わるということです。

普段、私達の体は外側から気圧に押され押し返し維持しています。

気圧の変化とは、押している力が変わるということです。

低気圧になると、体の水分は圧力の低い方へと流れようとして膨張します。

そして、むくみであったり、血管が膨張して血流が悪くなり酸素の供給量が減ったりします。

気圧が低い中では、体は休息モードの副交感神経が優位になります。

それでも急激な気圧の変化で調整のバランスが崩れることが身体の不調の原因になります。

不安定な気圧の影響は脳圧にも影響を与えます。

脳圧の変化はてんかん発作のきっかけになります。

てんかんと天気

天気が悪いとはどのようなことかを具体的に説明してみますね。

まず空気や海水は温められて上空へ昇ります。

そして冷たい上空で冷やされると雨になって降りて来ます。

空気が上空に昇ると、下の方の空気は薄くなります。

これが雨降りの悪天候の時に気圧が低くなっているということです。

てんかんと季節

季節の変わり目などには、気温や気圧も変わりやすく不安定です。

そのような外的要因はてんかん発作のきっかけになりやすいです。

特に低気圧が続く梅雨時には発作が起きやすいと言われます。

気温差も身体へのストレスになるので発作のきっかけになります。

てんかんと気圧などの気象条件に関係があることは、2017年5月に専門誌でも取り上げられました。

10.7hPa低い気圧ごとに、発作リスクは研究集団全体で14%増加した(オッズ比[1.14,95%信頼区間[CI] 1.01-1.28)。1つの抗てんかん薬で治療された軽度重症患者において、発作リスクは36%(1.36,1.09?1.67)増加した。相対湿度が80%を超えると、J字型の曝露の3日後に研究集団全体で発作リスクが48%(OR 1.48,95%CI 1.11-1.96)増加した。大気温度が 20℃を超えると、全試験集団(OR 0.54,95%CI 0.32-0.90)および男子で観察された最も大きな影響を伴う亜群で発作リスクが46%低下した(OR 0.33,95%CI 0.14 -0.74)。

低気圧および高相対湿度は、てんかん発作のリスク増加と関連し、高い周囲温度は発作リスクを低下させるようである。天候に左右される発作のリスクは、重症度の低い患者では強調される可能性がある。

出典元 https://onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1111/epi.13776

散歩中のてんかん発作・対処法

犬のてんかん発作にはいくつかのパターンがあり、命に関わるような危険な発作もあります。

散歩中は、いろいろな刺激を受けることが多いです。

それは良い刺激でもあり、そもそも犬の散歩の目的は、外の刺激に触れるということでもあります。

風や陽射しの匂いを感じ、自然に触れ、適度な運動をして、それらすべてはストレスを発散させるのに必要なことなのです。

しかし、良い刺激と同時にてんかん発作の誘因になるような刺激も多数存在します。

強すぎる陽射し・暑さ・寒さ・冷たい風などの外気の刺激にさらされことは、逆にストレスにもなります。

てんかんのある犬は強すぎる刺激に弱いことが多いです。

いきなり犬が散歩中に倒れ、全般発作を起こしたりした場合は、飼い主さんもパニックに陥るでしょう。

実際に、何が起こったかわからず茫然としているうちに治まり、犬が自分で起き上がって普通に散歩を始め、自分は何もできず不安だったという経験をされた飼い主さんもいるようです。

すでに犬にてんかんがあることを知っているのであれば、散歩中であってもこれが何であるかがわかるので、まだ多少は冷静に考えられるかもしれません。

発作を起こした時は、それが散歩中であっても対応の基本は同じです。

発作時は刺激を与えないことが原則です。

抑えつけたり揺すったり大声で騒いだりせず、痙攣が治まるのを待つしかありません。

しかし散歩の途中ということで、そこがもし車の往来があるなど危険な場所であれば、とりあえず安全の確保をして下さい。

触らない、抱き上げたりしないことは発作中の対応の原則ですが、それでも倒れた場所の周囲の安全確保は最重要です。

まず安全な道の端に寄せるなどして、事故の危険を回避できるようにして下さい。

そして、発作の前後の様子・発作の持続時間・発作の特徴・その他の症状などを観察しましょう。

観察しながら、その発作が長く重篤なものならすみやかに医療機関に運ぶ手段を考えて下さい。

また、発作を起こすきっかけは何だったでしょうか?

すれ違った犬に吠えられた、苦手な音が聞こえた等、何かストレスがかかることはありましたか?

天気や気温などの気象条件はどうでしたか?

あるいは、それはてんかんではなく薬物中毒による痙攣かもしれません。

除草剤を撒いたかもしれない田畑沿いの道などは、散歩中に犬が被害に合うこともあります。

人は地面より高い位置にいて靴も履いていますからそんなことはないですが、裸足で低い位置で地面に接している犬は影響を受けることがあるので気を付けて下さい。

てんかん発作がおさまると、犬はケロッとして通常の状態に戻るかもしれませんが、その後の散歩は切り上げた方が安全です。

発作後は、動けても目が見えないなど、一時的に視力や聴力の異常が出ることもあります。

体のバランスが取れないこともありますので、怪我や事故に気を付けながら帰って下さい。

初めての発作であれば、すぐに治ったとしても必ず病院での診察をお勧めします。

すでに薬を飲ませている状態なら薬の調整が必要なこともあるので、獣医師にはこのエピソードを伝えておきましょう。

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てんかん発作後の散歩

前日にてんかん発作を起こしていたり、発作を起こした日の夕方の散歩など時間が経ってない時は、犬が散歩に行きたがらないかもしれません。

どの程度の発作だったかにもよりますが、発作は脳の異常興奮なので、その後はかなり疲労して発熱などしている場合もあります。

体調が戻りきれてない時に強引に散歩に連れ出すと、それがてんかん発作の誘因になる可能性もあるので、散歩は休んで刺激を避け静かに過ごさせておく方が安全です。

てんかん発作の後に十分な睡眠と休息が取れて体調がよく、散歩に行きたがる様子があり、天候などの条件も悪くなければ、穏やかに散歩できるコースを工夫して短時間で出かけましょう。

小型犬であれば抱いて散歩に連れ出しても良いのではないでしょうか。

 

まとめ

てんかん発作は時間や場所を選びません。

散歩中でも例外ではないので、たとえどこであっても落ち着いて対処することが大事です。

てんかんを持っている犬は、外的刺激に敏感であることが多いです。

散歩においても、発作の誘因になりそうなものはできるだけ避け、極力ストレスがかからないように工夫してあげて下さい。

最後まで読んで頂いてありがとうございました。

 

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