ここが怖い!マダニが原因の犬の病気と飲み薬などの予防法

以前、その寄生虫が媒介する病気で人が亡くなったニュースが相次いだことで、関心を集めたのが「マダニ」です。

時々、犬に付いたマダニの画像などを目にすることがありますが、とてもグロテスクで気持ちが悪く、虫が嫌いな私はゾッとします。

犬のマダニ予防対策としていろいろなタイプの薬もありますが、効果はどうなのでしょうか?

今回はマダニの怖さと予防方法について説明したいと思います。

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マダニは季節を選ばない

春先から外気温が高くなり、暖かくなってからマダニを含む寄生虫に気を付けたらいいと誤解されていることもありますが、実はマダニは一年中活動しています。

ただ、本当にマダニが活発に活動するのは5月~9月くらいがピークで、その季節はやはり要注意です。

そして、マダニはマダニという一種類のダニではなく、マダニの中にもいろいろな種類がいることをご存じでしょうか?

マダニには、それぞれの地域や環境に適応した種類がいるのです。

《マダニの種類》

キチマダニ、フタトゲチマダニ、オオトゲチマダニ、タカサゴキララマダニ、ヤマトマダニ、ツリガネチマダニ、クリイロコイタマダニ、シュルツエマダニなど

このようなマダニが、都市部にも山間部にもその環境に順応して日本中のどこにでも生息しているのです。

マダニとはどんな生物なのか?

マダニの成虫は8本足ですが、幼虫の時は6本足です。

また、胴体や頭の区別もなく、胴体の先端に口部があり、昆虫ではなく、クモに近い生物です。

肉眼で見える大きさであり、一般的なイエダニなどの屋内で発生するダニとは異なるものです。

マダニは脱皮しながら幼虫→若虫→成虫へと成長し、それぞれの成長期で動物に寄生し吸血します。

寿命は3年~5年と言われていますが、吸血する期間はその生涯の中で20~25日ほどだそうで、それ以外の時期には何をしているかと言うと、脱皮、産卵などをしながら土中や草むらなどで生活しているのです。

マダニが動物に寄生して吸血を終わらせるまで10日近くの日数がかかる為、マダニは吸血する時に麻酔物質のようなものを分泌し、その寄生動物に気づかれないようにする習性があります。

吸血して何倍もの大きさに膨れ上がっているマダニが、犬にくっついていても気づきにくいということも、このような理由で起こるのです。

ちなみに、マダニは普段は3mm程度の大きさですが、吸血しただけで体も膨れ上がり、10mmくらいの大きさになります。

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マダニが原因で起こる怖い病気

マダニは脱皮しながら成長し、その成長過程で寄生する対象が変わります。

幼虫の頃はネズミなどの小さな哺乳類、若虫になると対象は鳥やウサギなどの中型の哺乳類、成虫になると鹿などの大きな野生動物にも寄生します。

マダニが生息している場所に近づく犬や猫などは、マダニにとっては手っ取り早い宿主動物です。

マダニの栄養源は動物の血液であり、マダニに寄生されたら何日もかけて吸血され続けることになります。

しかもマダニが一匹だけでなく、何匹にも寄生された場合、吸血の量も大量になる為に犬が貧血に陥ってしまうこともあります。

しかし問題はこれだけではなく、ニュースにもなったように、マダニが媒介する病気というものがあってそれが大変危険なのです。

マダニが媒介する病気

【日本紅斑熱】

リケッチアという病原体によるもの。

人の場合は、頭痛、発熱、倦怠感といった症状で発症するが、犬では、感染していても特に症状を示さない無症候期と急性期がある。

急性期は、発熱、全身リンパ節腫脹、筋肉痛、関節痛、呼吸困難、神経症状、浮腫、点状出血、斑状出血が現れる。

テトラサイクリン系の抗菌薬による治療が有効で、未治療の場合は亡くなることもある。

 

【ライム病】

ボレリア属スピロヘータという病原体によるもの。

人の場合は、発熱、筋肉痛、頭痛、髄膜炎、関節炎といった症状が現れる。

犬のライム病では、主なものは神経症状であり、髄膜炎、脳炎、痙攣や麻痺などが出現する。

また、心筋壊死、目の炎症、瞳孔の障害などが現れることもある。

抗菌剤で治療可能で、未治療では重篤化し亡くなることがある。

 

【Q熱】

リケッチアの一種であるコクシエラという病原体によるもの。

人の症状は、インフルエンザに似ており、発熱、頭痛、筋肉痛、全身倦怠感、呼吸器症状など。しかし、肺炎や肝炎、その他の症状が現れることもあって診断が困難。

犬の場合は感染していても症状がほとんどわからず、感染している犬からの人への感染が問題になる。

テトラサイクリン系の抗菌剤が有効である。

 

【バベシア症】

バベシアという原虫によるもの。赤血球に病原体が寄生して赤血球が壊され、それによって溶血性の貧血や発熱という症状が出現する。

人にも犬にも、溶血性貧血、血尿、黄疸などの症状が現れ、犬の場合は急激に悪化して亡くなることもある。

この病気は地域性があり、西日本を中心に多く発生するとされている。

 

【SFTS(重症熱性血小板減少症候群)】

ウイルスによるもの。発熱と消化器症状を主として発症し、治療法は確立されていない。

重症化し死亡率は20%と高い重大な病気。

ニュースになった、猫咬傷によるマダニ感染症での死亡はこの病気で、西日本を中心に発生が多い

2013年に日本で初の患者が発見されたが、決して珍しい病気ではなく、その後も感染者は300人を越えて報告されている。

犬がこのウイルスに感染した場合、発熱や血小板減少などの症状が現れることもあるが、無症状であることも多く、唾液や血液からの人への感染が問題になる。

 

以上、マダニが媒介する代表的な病気ですが、マダニによる感染症はまだ他にもあります。

このようなウイルスや病原体に感染した動物にマダニが寄生し吸血する時、マダニの体内に病原菌が移動します。

そしてその体内で増殖した病原体は、再びマダニが吸血する次の動物の体内に移動して感染が成立します。

【参考記事】

犬のフィラリア症はどんな病気?感染経路・症状・治療について

マダニの予防方法

マダニの怖さは、ただ寄生して吸血するといった単純なものではなく、上記のような病原菌を保有している危険性があることです。

マダニ感染症は多数あり、寄生される犬が病気になったり、飼い主へ感染したりという可能性がある為に、病気を予防する為にも、犬が寄生されないようにすることが第一です。

犬の血液を吸うだけ吸って膨らんでいるマダニが、犬にくっついているだけでも気持ちが悪いですが、その時に一緒に運んでくる病気を予防しなければなりません。

マダニが生息する場所に近寄らない

マダニが多く生息している場所は、草むらのあるような公園、河川敷、山林やキャンプ場、ハイキングコースなどですが、例え都会であっても、基本的に草むらのあるようなところであれば、道端などにも潜んでいると考えて下さい。

マダニは、動物が放出する二酸化炭素のにおい、体臭、体温などを感じて飛び移って来ます。

なので、そういう場所に極力いかないということが大事です。

犬は草むらなどに入りたがることが多いですが、マダニ予防のためにはできるだけ避けた方が安全です。

マダニは人にも付くので、人もそのような場所に行く必要性がある時は、できるだけ肌の露出を少なくして衣服で覆って下さい。

散歩後は毎回ブラッシング

外出後は犬のブラッシングをしながら、マダニがいないかを確認して下さい。

マダニは、耳、胸元、顏まわり、内股、お尻など、毛の少ないところを好んで寄生します。

また、垂れ耳の犬などでは、耳の内側に寄生する可能性があるので気を付けて見てあげて下さい。

この後に述べることですが、マダニ予防薬を使っていたのにマダニが付いていたということも時々聞きます。

予防薬は正しく使用すればほぼ確実に予防できると思うのですが、マダニ生息場所に行くことが多い場合、まれにそのようなこともあるかもしれません。

マダニ予防薬について

犬用のマダニ予防薬にはいろいろな種類があります。

犬のタイプに合わせて、そのどれかを使用して予防することがお勧めです。

マダニ予防薬は、ノミダニ予防薬として、普通はマダニだけでなくノミも一緒に駆除できるようになっています。

また、飲み薬もあれば、肩甲骨の間に滴下するスポットタイプの薬もあります。

さらに、同じラインの薬でも、ノミに対しては成虫だけなのか、卵にも有効なのかなど、成分によって多少効果が違います。

例えば、有名なスポットタイプのノミダニ駆除薬に「フロントライン」というものがありますが、このフロントラインにも「フロントラインスポットオン」「フロントラインプラス」「フロントラインスプレー」という3種類があります。

このどれもが、ノミとマダニ駆除に有効なのですが、ノミの卵や幼虫、シラミやハジラミなど広範囲に有効なのはフロントラインプラスだけです。

つまり、同じ製造ラインの薬なので元の成分は同じなのですが、フロントラインプラスだけにプラスされている成分があり、その分、やや強い薬になっているということです。

同じような予防薬をどうせ使用するのなら、全てをカバーできる薬の方が良いと考えることもできますし、犬の体調などを考えてあえて弱い薬を選ぶという選択方法もあると思います。

【参考記事】

ノミ対策は大丈夫?犬が尻尾の付け根を噛む・舐める

内部寄生虫(フィラリア)予防も兼ねた薬について

最近は、ノミダニなどの外部寄生虫だけでなく、内部寄生虫であるフィラリア予防までを対象にした薬もあります。

フィラリアは、年に一度、これまでに感染がなかったかという血液検査をした上で、その年の予防薬を開始するのが原則です。

気候の温暖な海外では、一年中、フィラリアを媒介する蚊がいることを前提にして、フィラリア予防も年間を通じて行うのが通常である地域もあります。

年中フィラリア予防を行っているのであれば、感染もないと考えても良いかもしれません。

しかし、薬を飲ませない時期がある場合、日本などでは冬場は飲ませないというのが一般的と思いますが、その間にフィラリアに感染していないとも限らないのです。

もし感染していて体内でフィラリアがすでに育っている場合、そこにフィラリア予防薬を飲ませ始めることは大変危険なのです。

詳しくは下の記事を参考にされて下さい。

【参考記事】

犬のフィラリア予防薬の種類・投与の時期・副作用について

また、ノミダニ予防薬は量販店などにも市販されているものがあるようですが、一般的に店頭に置かれているようなものは成分が軽く、よく確認しないとあまり効果がなかったり、ましてマダニ駆除は期待できないと思います。

このような駆除薬全般が犬に良くないと考えて、ミントなどを使ったアロマスプレーで予防するという飼い主さんもいらっしゃいますが、それは忌避剤としての多少の効果はあるとしても、予防薬にはなりません。

ただ、できるだけ負担がかからない方法をという気持ちは、私も理解できます。

参考の話として、私の犬は、スポットタイプを使用するのを嫌がっていたので、獣医師と話し合い、一時期、寄生虫全般に有効な飲み薬に変えたことがあります。

しかし、愛犬がてんかんを発症し、その飲み薬の「スピノサド」という成分がてんかんにハイリスクであるという副作用情報があったので、再びスポットタイプに戻りました。

その犬によって、その体調や持病によって、安全に使えない成分のものがあるということもまた然りです。

同じように思える薬であっても、成分はそれぞれ微妙に異なります。

大事なことは、安易に躊躇したり自己判断せずに、不安なことはまず獣医師と相談してアドバイスを受けることだと思います。

特にフィラリア予防を兼ねた薬に関しては、必ず獣医師の処方を受けるべきと私は考えます。

 

《スポットタイプの薬・フロントラインプラス》

ノミやダニを24時間以内に駆除し、ノミに対しては約1~3ヶ月間、ダニに対しては約3週間新たな寄生を予防。さらに、ノミの卵の孵化・発育まで阻止するダブルの効果を発揮する。投与後24時間以降にシャンプーも可能。

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《飲み薬タイプの予防薬・ネクスガード》

食べやすいソフトチュアブルタイプの飲み薬。大豆由来の成分ですが牛肉風味になっており、嗜好性が高いので確実な投与が期待できます。

6時間以内にノミを駆除し、マダニに対しては24時間以内に駆除する効果があります。

この飲み薬の成分は「アフォキソラネル」というもので、マダニへの効果は1ヶ月持続します。

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犬の体にマダニを発見したら

どんなに気を付けても、マダニが生息している場所がある限り、犬の体に付いてしまう可能性はあります。

そのまま家に持ち込んでしまい、室内に住み着いて繁殖してしまうと最悪ですので、それだけは避けたいです。

犬の体に異常がないか、マダニが付いてないか、普段から被毛や皮膚のケアをきちんとして確認してあげて下さい。

もしマダニを発見したら、急いで取りたくなるかもしれませんが、マダニはセメントのような物質を分泌して大変強い力で寄生しているのです。

簡単にポロっと取れそうに見えますが、10日近くも寄生して吸血しようとする寄生虫ですので、そうはいかないのです。

体も頑丈で硬く、簡単につぶすこともできませんし、また、潰してしまうと、体内に保有しているかもしれない病原体が一気に拡散されることになり、大変危険です。

無理にはがすとマダニの体がちぎれ、強力に寄生しているマダニの口器だけが皮膚に噛みついた状態で残り、その部分の皮膚が感染を起こす原因になってしまいます。

ネット上では、マダニの取り方など紹介されていたりしますが、マダニはしぶとく、口器を残さないように上手に取るにはコツが必要なので、病院に連れて行って確実に取ってもらって下さい。

飼い主さんが気づいたということは、すでにマダニが吸血によって大きくなっていたということも考えられ、そうであれば何日か経過していると思われます。

念の為に、犬の使っている寝床やカーペットなど、居住スペースにマダニが落ちていないかを確認して下さい。

飼い主さん自身がマダニに寄生されていた場合も、必ず医療機関に受診し、同じように対処して下さい。

 

まとめ

マダニは、人にも犬にも共通する感染症の媒介をする危険があって、それらの感染症の中には治療法がなく死亡率の高いものもあることがその恐ろしさです。

マダニが活発になる季節というものはありますが、基本的にどの季節でもどの地域にでも、マダニの生息できる環境があることは認識しておいて下さい。

その上で、そのような場所に近寄らないことが第一です。

マダニは、フィラリアを媒介する蚊よりも、避けようと思えば避けやすいと言えるのではないかと思います。

そして、飲み薬、スポットタイプ、様々な予防薬がありますので、目的に合わせ、上手に使ってあげて下さい。

最後まで読んで頂いてありがとうございました。

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