ザギトワも夢中?日本の天然記念物・秋田犬が海外で人気の理由 

平昌オリンピックで活躍したザギトワが、メダルのご褒美に犬を迎えるというニュースで再び注目を浴びたのが、日本を代表する犬種である秋田犬です。

秋田犬と聞いて私は思わず青森県の「わさお」の特徴のある表情を思い出したのですが、秋田犬は海外でも人気があり結構飼われているようです。

秋田犬が海外で愛される理由は何なのでしょう?

今回はその魅力を追求してみたいと思います。

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秋田犬は日本犬6犬種のうちの1つ

日本犬は古くから日本にいる犬のことで、日本犬保存会が1934年に定めた6つの在来犬種があります。

日本犬6犬種:秋田犬・甲斐犬・紀州犬・柴犬・四国犬・北海道犬

そしてそれぞれの犬種が、天然記念物に指定されています。

日本犬のうち秋田犬だけが大型

6犬種はそれぞれ大きさによって3つの型に分けられます。

この中で大型なのは秋田犬だけです。

そして柴犬が小型で、あとは中型になります。

日本犬はもう少し大きいという勝手なイメージが私の中にありましたが、改めて写真など見てみると、なるほどみんな小ぶりな犬種です。

【参考記事】

ギネスに載ったのは柴犬だった?犬の寿命はここまで延びる!

秋田犬の特徴

秋田犬のDNAは、シャー・ペイ、チャウチャウ、柴犬についでオオカミに近いことがわかっています。

秋田犬の成り立ちや特徴は次のようなものです。

外見のスタンダード

体高:メス61cm(58~64cm) オス67cm(64~70cm)、

体重:35kg~50kg

:赤・白・虎・黒・胡麻がありますが、黒と胡麻においては絶滅と言われ、実際には3種類です。

体毛:2層構造(ダブルコート)で5cm前後の硬い直毛。耐寒能力に優れている。

その他:三角の立ち耳、巻き尾、身体能力が高く力が強い。

性格

飼い主に忠実で家族に対し愛情深く保守的。

しかし、飼い主以外の人や他の犬に対して警戒心が強く、頑固で威圧的ともいうような気質がある。

秋田犬の歴史

秋田犬は、元々は秋田の熊狩猟犬で「秋田マタギ犬」と呼ばれる犬がその祖先にあたります。

秋田犬は本来、大型犬ではなく中型犬くらいの大きさだったようです。

しかし江戸時代から闘犬が盛んになったことで、秋田犬も品種改良がおこなわれました。

闘犬として体が大きくて強い犬が望まれるようになり、他の犬種と交配されて今の秋田犬の原種が作り出されました。

そしてこの歴史によって、本来の純血種であった秋田犬は激減したと言われます。

この闘犬ブームによる洋犬や他の犬種との交配での雑化は明治時代まで続くのですが、明治41年に闘犬禁止令が発令されます。

世の中は秋田犬を保存することが必要であるという方向へ動き始め、秋田犬保存会が設立されることになるのです。

希少となってしまった秋田犬を守ろうとする保存運動によって、昭和6年に秋田犬が初めて天然記念物に認定されました。

秋田犬の祖先は狩猟犬、そしてその歴史の過程では闘犬として使われてきた犬種だったのです。

その為に、その本能や気性を残している攻撃的な一面もあり、飼い主とのしっかりとした信頼関係や訓練がとても重要な犬種であるとされます。

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秋田犬が海外で人気の理由は何か?

日本犬保存会のHPによると、秋田犬の外国での登録数はすでに国内を越えているほどの人気とのことです。

日本犬保存会 天然記念物の種類 http://www.nihonken-hozonkai.or.jp/monument/

海外で秋田犬の名前が広く有名になったその理由の一つとして、ある映画がきっかけであると考えられています。

映画「HACHI」の主人公

東京の渋谷駅で、亡くなってもう帰ることのない主人(東京帝国大教授だった上野英三郎氏)を待ち続けた、飼い主にどこまでも忠実で健気な犬「忠犬ハチ公」は秋田犬でした。

ハチ公は実在した犬で、昭和7年10月4日の朝日新聞に「いとしや老犬物語」として掲載され、その名前が全国に知られることとなりました。

そしてその2年後にハチ公像は設置されています。

ハチは、主人を迎えに通っていた渋谷駅で、そこの通行人や通りかかる子供から邪険に扱われ、いじめられることもあったようです。

そんなハチの様子を見て心を痛めていたのが、日本犬保存会の初代会長斎藤氏でした。新聞の掲載は、斎藤氏がハチを哀れむ気持ちから新聞社に寄稿したのがきっかけになったようです。

ハチの主人に対する忠誠心は人の心を魅了し、ハチ公は日本で有名な秋田犬になり、その銅像は渋谷のシンボルになりました。

そして2009年、この話は「HACHI」という映画になって、海外にもその名前が知られることになります。

プーチン大統領と「ゆめ」

ロシアのプーチン大統領もまた愛犬家として知られています。

2012年、日本から、東日本大震災の支援に対するお礼として、プーチン大統領の元に一匹の秋田犬が贈呈されています。

その秋田犬はメスで「ゆめ」という名前をもらい、とても可愛がられている様子が動画などでも見られます。

フィギュア金メダリスト・ザギトワも秋田犬に心奪われた

2018年平昌オリンピックのフィギュアスケートで妖艶な演技を見せ、見事に金メダルを手にしたロシアのアリーナ・ザギトワ選手は現在15歳です。

とてもそんな年齢に見えないほど大人びて美しいのに、少女の可愛らしさも垣間見えるとても素敵な選手です。

ザギトワ選手が秋田犬愛好家であることは、あっという間に世界中に広がりました。

画像引用元 ALEXANDER DEMIANCHUK VIA GETTY IMAGES http://www.huffingtonpost.jp/2017/12/23/zagitova-victory_a_23316084/

日本で知った秋田犬の魅力

ザギトワ選手は、オリンピックが始まる前、日本で合宿に参加していたそうです。

その時に手にした雑誌の写真の秋田犬に魅せられたようです。

ザギトワ選手は、どうやら渋谷のハチ公の話は知っていたと思われます。

秋田犬に前から興味があったのは違いないと想像できます。

金メダルを取れたら秋田犬を飼うという約束

ザギトワ選手は、母親に秋田犬が欲しいというおねだりをしました。そして母親とは、オリンピックでいい成績が出せたら検討するということを約束したそうです。

まるで、子供が何かをねだる時に「次のテストの成績が良かったら」というような話ですが。秋田犬と金メダルの話もまた、このような普通の15歳の娘と母の親子の会話だったのですね。

名前も決めていると発表

ザギトワ選手は素晴らしい演技で見事に金メダルに輝き、これ以上の好成績はありません。母親との約束は守られることになります。

秋田県大館市にある秋田犬保存会は、ザギトワ選手にメスの秋田犬を贈呈することを決定しています。メスの方が性格的に穏やかで飼育しやすいという判断のようです。

そしてザギトワ選手は、自分の秋田犬の名前を「マサル」と決めていると、参加していたアイスショーの記者会見で答えました。

「マサル」の由来は「勝利」であるということも得意げな表情で嬉しそうに話しています。

秋田犬の飼育環境は大丈夫?

ザギトワ選手は親元を離れてモスクワで祖母とアパート暮らしをしているそうです。

そこはペット可のようではあるのですが、すでに猫と2匹のチンチラ(ネズミの一種)を飼っているとか。そんな環境に大型の秋田犬は大丈夫でしょうか?

秋田犬は、体力のある犬種なので、欲求を満たしてやれるだけの十分な運動量が必要です。

また、他の動物や人に対して危害を加える恐れがあるとして特定犬種に指定されていますので、ストレスをためない飼育環境の配慮は重要であると考えられます。

でも、こんな心配は余計なお世話で、ザギトワ選手をあんなに立派に育てた祖母や家族がきちんとサポートしてくれるのでしょう。

ザギトワ選手は素晴らしいアスリートですが中身は15歳の女の子です。しかし家族に恵まれているからこそあのリンクに立てているのであって、外野が案じるまでもないことかもしれません。

家族みんなに愛され、しっかりとしつけの入った素晴らしい秋田犬に育ててくれることを期待したいと思います。

まとめ

秋田犬は古くから日本人に寄り添って日本で生きて来た犬です。

愛嬌のある表情といかにも日本犬というような佇まいがかっこよくて、本当にハマる人はハマる、それが人気の理由でもあると思います。

でも、闘犬という人間の娯楽の犠牲になり、サイズや気性に手を加えられ本来の秋田犬は絶滅に追い込まれたという悲しい歴史もある犬種です。

ザギトワ選手が秋田犬の良いところをたくさん引き出して、末長く一緒に暮らしてくれることを心から願います。

このことによって再び秋田犬が注目を浴びている様子も伺えますが、変なブームが作られて、無責任な飼育をされることにはならないだろうかと、それだけが心配になります。

流行に乗って安易に飼われ、犬種を理解していない飼い主から安易に放棄されるようなことのないようにとただ祈るだけです。

最後まで読んで頂いてありがとうございました。

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