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犬の糖尿病の食事療法のポイントとフード選びについて

♦内分泌ホルモン
この記事は約7分で読めます。

糖尿病は食事療法が欠かせない病気、それはよく知られていることですよね。

犬の糖尿病も人間と同じで、フードの見直しが必要になります。

そして犬の糖尿病の血糖値のコントロールをしていく役割は飼い主にあります。

今回は、看護師として人の糖尿病指導に携わった経験と重ねて食事療法のポイントをわかりやすく解説してみますね。

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犬が糖尿病になったらどうなる?

まず、糖尿病にはⅠ型糖尿病Ⅱ型糖尿病という二つの型があります。

  • Ⅰ型糖尿病:インスリン依存型糖尿病と呼ばれ、絶対的にインスリンが不足している
  • Ⅱ型糖尿病:インスリン非依存型糖尿病と呼ばれ、インスリンが相対的に不足している

 

 

そして、犬の糖尿病はほぼⅠ型のインスリン依存型糖尿病とのことです。

Ⅰ型糖尿病は、体がインスリンを分泌できない状態なので、体外からインスリンを補充しなければなりません。

インスリンは注射なので、飼い主が毎日それを家で犬に打つ必要があります。

インスリンは、食べ物として取り入れた糖をエネルギーに変えるのに必要なホルモンです。

インスリンがなければどんなに栄養を摂ってもエネルギーは作られないのです。

そのため食べても食べても吸収も活用もされず、糖はそのままの状態で血液中にどんどん増え血糖値は上昇します。

その一方で体は常にエネルギー不足のままです。

エネルギーに飢えているのでがつがつとよく食べますが、反比例して体はどんどん痩せていきます。

犬の糖尿病は進行した状態で発見される例が多いようです。

食欲があるため元気であるかのように見えるので、ひどく痩せてしまわない限りは気づきにくいかもしれません。

 

人間の糖尿病は、生活習慣病から起こるⅡ型糖尿病が多いです。

食生活などの生活習慣の乱れで血糖値が高い状態が続くと、それを調節するインスリンの分泌が追いつかなくなります。

このタイプの糖尿病は、まず生活習慣を改善し、次に糖尿病薬を飲むことでコントロールできることが多々あります。

早期ならインスリン療法の手前で改善もできます。

 

ところが犬に多いⅠ型糖尿病は、生活習慣の改善だけで糖尿病のコントロールはできません。

犬の糖尿病の治療は、ほとんどがインスリン療法必須になり、血糖値の急激な変化を避けるために食事と運動のバランスをとらなければなりません。

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糖尿病の食事療法のポイント

血糖値は食事に影響されます。

血糖値を急激に上げると肥満を招きやすく、インスリンを多く必要とするので、インスリンを分泌する膵臓にまで負担がかかります。

糖尿病やその予備軍の犬は、食後の急激な高血糖状態を作らないような食事の工夫が必要です。

糖の吸収を緩やかにして血糖の急上昇を避け、肥満を解消する為には繊維質を豊富に含んだ食事内容を心がけるのが望ましいです。

そして、インスリン療法と併用していくには食事量や食事時間も規則的でなければなりません。

インスリンは、普通なら血糖値に反応して体内で分泌されるホルモンです。

インスリンはごくわずかな量で血糖値を大きく左右します。

それを強制的に注射することになるので、食事が不規則になると血糖値が不安定になり低血糖状態に陥る危険があります。

急激な変化を起こすことなく安定した血糖値を保つには、食事療法はとても重要なのです。

 

糖尿病の食事のポイント

  1. 食物繊維の豊富な食事を規則正しく与える
  2. 早食いさせない工夫(早食いは食後の高血糖を起こしやすい)
  3. 摂取カロリーと消費カロリーのバランスを考えた食事

肥満がある場合はインスリン療法の効率が悪くなりますので、それも解消していきましょう。

インスリン療法、食事療法と共に、規則正しい一定量の運動療法も必要です。

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犬の糖尿病フードの選び方

犬のドライフードは種類も豊富にあり、最近は犬の病気に合わせた療法食も簡単に手に入るようになりました。

犬の糖尿病用のフードの特徴は、前述したように、繊維質が多く含まれたフードになっています。

糖尿病用フードは、満腹感が得られやすく低脂肪で低カロリーなフードです。

食後の血糖値の上昇が緩やかで、カロリーの過剰摂取も抑えることができるように工夫されて作られています。

糖尿病フードは、不溶性・可溶性食物線維がバランスよく一定の割合で入っています。

線維質のバランスも大切で、偏りがあると、便が増えすぎたり、便秘、下痢、ガスが増えるという問題が起きてきます。

また、あまりにも繊維質の割合が多すぎると、犬の嗜好性が落ちる、つまり美味しくなくなるので食べなくなってしまいます。

確実に食べてくれるフードで規則正しく食事をしてくれないと、インスリンの量の調節が難しくなります。

血糖値の安定を図る為には、決められた食事を規則正しく食べてくれてインスリンを確実に投与できることが重要です。

もし、糖尿病用のドライフードが嗜好に合わず、食べないようなら、成犬用や老犬用のドライフードを使い量を調整するしかないかもしれません。

食べてくれないより、しっかり食べてインスリンを打てるようにしないと血糖値が安定しません。

半生フードは一般的に糖質が多いため、糖尿病の犬向きではないです。

ただ、糖尿病が進行していると痩せているので、その場合はまず体重を正常まで戻すことが優先になります。

その状態だと高線維食は与えず、普通にカロリーが摂れる食事で栄養を補給しながら、血糖値のコントロールのみ行います。

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市販のおすすめ糖尿病フード3点

糖尿病用フードは療法食なので動物病院で取り扱いがあります。

病院で購入することもできますが、ネットで販売されているものを自分で購入することもできます。

まずは病院で、食事で気を付けることなどの指導を受けて下さい。

そして好みの問題やコストの面などを考慮して飼い主さんご自身で選んでもよいと思います。

ヒルズプリスクリプションダイエット 食事療法食 w/d

こちらはヒルズの糖尿病療法食フードです。

動物病院での取り扱いがされているメーカーのフードです。

粒の大きさがレギュラー粒と小粒の2通りあり、食べやすい方を選択するとよいと思います。

消化・糖尿病・体重管理に対応した特別療法食で、さらにストルバイト結石にも配慮された、良いフードです。

低脂肪・低カロリー・高食物繊維に調整されています。

 

 

ロイヤルカナン 食事療法食 犬用 糖コントロール ドライ 

こちらはロイヤルカナンの糖尿病用療法食フードです。

糖吸収速度が穏やかな炭水化物(大麦)を原料にして安定した血糖を維持できるように工夫されています。

 

 

和漢みらいのドッグフード【特別療法食(糖尿病・白内障用)】

上の2点は海外の有名メーカーのフードですが、こちらは国内メーカーのものです。

薬膳をテーマにして作られたフードで多数の療法食があり、その中に糖尿病に配慮したフードもあります。

素材や油を厳選し、漢方の力を加えて長寿にこだわったフードのようです。

定期購入になりますが、初回のみで解約も可能なので、定期のお値段で一つだけ試して必要なければ解約ということもできます。

こちらも選択肢のひとつとしてぜひご覧になってみてください。

 和漢みらいのドッグフード【特別療法食(糖尿病・白内障用)】

 

まとめ

犬の糖尿病の治療は、そのほとんどがインスリン療法を必要とします。

それと同時に、食事や運動などの正しい生活習慣もとても重要となる病気です。

犬の糖尿病の治療は、規則正しい食事と運動をして、確実にインスリン注射をおこない、血糖値を安定させることを目標とします。

確実に食べてくれるフードを選んできちんと管理してあげてくださいね。

最後まで読んで頂いてありがとうございました。

 

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