犬が粗相した後は、掃除をしても何となくにおいが残って気になる時がありますよね。
おしっこのにおいをきれいに消すのって意外と難しいですよね。
私も毎回、試行錯誤して対応してきました。
今回は私が調べて実際に試してみた情報の中から、手作り・市販品でおすすめの消臭剤をご紹介してみますね。
おしっこのにおいが消えないのはなぜ?
犬のおしっこは淡い黄色で濁りがないのが正常です。
おしっこは弱酸性の液体で、PHの平均値が6.5くらいです。
アルカリ性に傾きすぎても酸性に傾きすぎても、結晶ができてしまい、それが尿路結石の原因になったりするので注意が必要ですよ。
体から排出されたばかりの健康なおしっこは、特有のにおいはありますがそれほど強くはなく、体内で無菌状態なので基本的にはとてもきれいな液体です。
反対に、いつも強いにおいがしたり色がおかしいのは、細菌感染などの病気の可能性があるというサインになります。
脱水状態の時などは、おしっこは濃縮されて色が濃くなり、においは強くなります。
このように、犬のおしっこも人と同じく、健康状態のバロメーターになる大事な情報なのです。
体から排出されたおしっこには、すぐに微生物がつき分解が始まります。
その時にアンモニアという物質が生成されるので、アンモニア臭が周囲に広がっていきます。
これが正常なおしっこのにおいの元です。
アンモニアは、アルカリ性です。
このアンモニアをうまく分解することが消臭のコツです。
手作り消臭剤は簡単に作れる
粗相の上からどんなにいい香りの芳香剤を重ねても、消臭効果は得られません。
においの元になるアンモニア臭を消さないと、においが重なるだけです。
まず、アルカリ性のアンモニアを酸性の物質で中和することが必要になります。
中和して物質が分解されることにより、においを消すことができます。
消臭剤は、身近にあるもので手作りができますよ。
ミョウバン水
ミョウバンは、漬物の変色防止や栗の甘露煮など、食品加工の時に使う食品添加物です。
白い粉末や粒状のものがあり、薬局やスーパー、ネットでも購入できます。
焼きミョウバンとミョウバンがありますが、ミョウバンと言えば普通は焼きミョウバンの方を指します。
作る時には、塩素を含んでいて保存の点で優れているという理由で、精製水ではなく水道水を使います。
【手作りミョウバン水の作り方】
- ミョウバン15gを水道水500mlで溶かす
- 溶けにくいので、ふた付きのボトルに入れてシェイクし、白く濁った状態になったらそのまま一日置いておく
- 完全に溶けると透明になってミョウバン水の原液が完成(原液は冷所で一ヶ月ほど保存可能)
- 実際の掃除で消臭剤として使用する時は、この原液をさらに10倍に希釈する(希釈水は冷蔵庫で保存し1週間くらいで使い切る)
- スプレー容器などに入れて使用する
ミョウバン水は酸性なので、犬の粗相で発生するアンモニアを中和し、消臭する効果があります。
また食品添加物なので、消臭剤として安全に使えます。
クエン酸
クエン酸は、料理などに使用する白い粉末です。
シソジュースを作る時など、きれいな色を出す為に一緒に使いますよ。
クエン酸もドラッグストアやネットなどで手軽に購入できます。
百均には掃除用が並んでいますが、料理にも使える食品用をお勧めします。
【手作りクエン酸液の作り方】
- クエン酸小さじ約0.5杯・水道水100mlの割合でよくシェイクして混ぜる
- クエン酸は溶けやすいので、すぐに透明になりクエン酸液が完成する
- 薄める必要はなく、このままスプレー容器などに入れて消臭剤として使用できる
クエン酸水は、水垢に強いです。
その特性を利用して、お風呂掃除に使えます。
浴室の鏡や水垢のついている洗面器などにスプレーしておいて、水で流すとピカピカになりますよ。
トイレ掃除でも、不快なにおいの消臭やタンクの水垢掃除に使えます。
環境にも優しく、使いやすいですが、スプレーしたクエン酸は残留します。
フローリングなどにスプレーした時は、床を傷めないようにきちんと拭き取った方がよいと思います。
酢水
酢はどこのご家庭にもある食品ですので、すぐに作ることができますね。
ただ酢の種類もいろいろあるのでご注意。
掃除に使うのは普通の米酢です。
すし酢などは調味料が入っていて、カビの原因になりますので使用しないで下さい。
酢水の作り方は簡単です。
酢と水道水を1:1で混ぜスプレー容器などに入れて使用します。
酢水は、クエン酸水と同じように使える安全な消臭剤で、犬の粗相だけでなく幅広く使えますよ。
酢のツンとするにおいがあることが欠点ですが、においは揮発して自然に消えます。
クエン酸との違いは成分が残留しないことで、においに抵抗がなければ日常使いもしやすいです。
重曹
ナチュラルクリーニングと言えば重曹の名前があがるほど、掃除に万能な粉として有名です。
重曹はアルカリ性です。
上記したミョウバンやクエン酸などは基本的に違いますね。
使い方は、粉のまま、またはペースト状にしてクリームクレンザーのように使います。
ただ、重曹は水に溶けにくいです。
アルカリ性の重曹は、においを中和してくれる酸性の消臭剤とは違い、汚れを分解して落とす掃除に使います。
たとえば、犬が粗相したカーペットの掃除などを粉のままで使用します。
《重曹の具体的な使用例》
- 粗相した部分に酢水などを消臭目的でスプレーし、10分ほどそのまま置いて浸透させる
- その後、乾いた雑巾やタオルなどを乗せて押し付けるようにして水分を吸収
- 重曹の粉を撒き、再び10~15分置いて重曹に水分を吸収させます。
- その後、掃除機をかけ重曹を吸い取る
このように掃除すると、消臭と掃除が同時にできます。
これらのものは身近にあり、使い方さえ間違えなければ安全な消臭剤になります。
ただ、重曹は犬の体に直接かけて使用するものではないので、そのような使い方はしないで下さいね。
重曹は、皮膚表面の脂肪や分泌物を乳化して洗い流す作用があると言われマイルドですが、皮膚刺激がないわけではありません。
人では、清拭に使用するなどもされていますが、動物の皮膚は人とPHも違います。
《重曹を清拭に用いる》https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsnas/9/3/9_50/_pdf
皮膚の異常を起こす可能性もあるので、そんな使い方はやめましょう。
犬の粗相におすすめしたい市販の消臭剤
市販の消臭剤も実にいろいろな種類があります。
犬の粗相に効果的で安全な消臭剤を選んでみました。
♦バイオチャレンジ
飼い主さんの間ではメジャーな商品なので、ご存じの方も多いのでは?
消毒効果が高く、環境に優しく刺激もないので、普段から犬のケージの掃除などにも使いやすいと思います。
以前から幅広く使用されている商品で、信頼性もあります。
ご紹介のものは、詰め替え用とセットになっていてお得ですよ。
♦バイオウィルクリア
動物病院でよく使用されているバイオウィルの姉妹品です。
消毒・消臭効果に優れ、低刺激で安心して使えます。
携帯用や大容量と必要に応じて選べる商品なので便利です。
♦ペレッティ
こちらも、動物病院内やトリミングサロン等で診察台・トリミング台・ゲージや待合室の清掃に使われている除菌消臭剤です。
もちろん一般のご家庭でも安心して日常使用できます。
動物や獣医師の体調へ影響しない新製品として、2014年から使用されている商品とのことですよ。
いかがでしょうか?
まとめ
消臭剤は、においの成分を分解してくれるものを選ぶことがポイントです。
強い消臭スプレーや芳香剤は犬に有害なものもあるので注意して下さい。
また、犬の嗅覚は敏感で、人間にはよい匂いのものが犬には不快なこともあります。
香りでごまかさず、低刺激できちんと効果のあるものを選んで下さいね。
使い比べてみて、使い勝手がよいと思うものを選んで下さい。
最後まで読んで頂いてありがとうございました。
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